育成就労の外部監査人になれる人・なれない人|顧問の士業、元役職員、親族の扱い

日高 拓郎
日高 拓郎行政書士(申請取次)
公開
育成就労の外部監査人になれる人・なれない人|顧問の士業、元役職員、親族の扱い

※この記事は、2026年10月9日時点の法令と、出入国在留管理庁(入管庁)・外国人技能実習機構の公表資料に基づいています。

育成就労の外部監査人になれるのは、講習と資格の要件を満たし、受入れ企業や監理支援機関などと一定の関係がなく、氏名の公表に同意している人です。監理支援機関と顧問契約を結んでいる弁護士・社会保険労務士・行政書士は、要件に適合し、欠格事由に当たらなければなれます。

顧問先が、監理支援を行う受入れ企業である場合は、運用要領が「密接な関係」の例に挙げています。その企業が構成員である場合について、機構はなれないと回答しています。以下、2027年4月1日に施行される育成就労法施行規則第47条と、入管庁・外国人技能実習機構の公表資料に沿って、場面ごとの扱いを説明します。

目次
  1. 外部監査人になれるのは、4つの要件をすべて満たす人
  2. 受入れ企業との関係でなれない人
  3. 監理支援機関などとの関係でなれない人
  4. 欠格事由に当たる人もなれない
  5. 何年たてばなれるのか
  6. 顧問契約や取引がある士業に頼めるか
  7. 元役職員、親族、構成員に頼めるか
  8. 公表資料に答えがない場面
  9. 講習、資格、法人、氏名の公表
  10. 申請で出す書類
  11. 就任した後に、要件を満たさなくなったとき
  12. よくある質問
  13. まとめ
  14. 参考資料

外部監査人になれるのは、4つの要件をすべて満たす人

外部監査人になれるのは、講習、資格・知見、関係と欠格事由、氏名の公表への同意の4つの要件をすべて満たす人です。運用要領は、この要件を、許可を申請する時点から許可を受けている間を通じて満たす必要があるとしています。

外部監査人は、監理支援機関の監査などの業務が適正に行われているかを、法人の外部から監査する人です。監理支援機関は、技能実習制度の監理団体に代わる機関で、外部監査人に監査を行わせることが許可の基準になっています(育成就労法第25条第1項第5号)。

定義と必須になった理由は育成就労の外部監査人とはに、業務の中身は育成就労の外部監査人は何をするのかにまとめています。

この記事が扱うのは、3つ目の「関係と欠格事由」です。根拠は、育成就労法施行規則(以下「施行規則」)第47条第1項と、第2項第3号です。受入れ企業は、条文では「育成就労実施者」と書かれています。

出典:e-Gov法令検索「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(平成28年法律第89号。令和6年法律第60号による改正後。2027年4月1日施行)第25条第1項第5号、「同法施行規則」(令和7年法務省・厚生労働省令第4号。2027年4月1日施行)第47条/出入国在留管理庁「運用要領」(育成就労制度運用要領 2026年8月改正 第5章第2節第5)

受入れ企業との関係でなれない人

監理支援を行う受入れ企業と「密接な関係」がある人は、資格があっても外部監査人になれません。施行規則第47条第1項が、3つの号で範囲を定めています。表の「申請者」は、許可を申請する監理支援機関です。

号なれない人(条文の文言)期間・範囲
第1号申請者が監理支援を行う監理型育成就労実施者、その役員・職員、過去5年以内にこれらの者であった者過去5年以内に申請者が監理支援を行った監理型育成就労実施者を含む
第2号第1号に規定する者の配偶者又は二親等以内の親族配偶者、二親等以内の親族
第3号社会生活において密接な関係を有する者であって、外部監査の公正が害されるおそれがあると認められるもの年数の定めはない

第1号の「過去5年以内」は、2か所にかかります。いま監理支援を行っている受入れ企業で過去5年以内に役員・職員だった人と、過去5年以内に監理支援を行っていた受入れ企業の関係者です。

運用要領が第3号の例に挙げているもの
  • 監理支援機関が監理支援を行う育成就労実施者と、顧問契約を結んでいる弁護士
  • 監理支援機関が監理支援を行う育成就労実施者から、定期又は臨時に会費の支払いを受けている法人

運用要領は「例えば」「などが考えられます」と書いています。この2つに限る書き方ではありません。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第1項/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)

監理支援機関などとの関係でなれない人

監理支援機関、その構成員、ほかの受入れ企業、ほかの監理支援機関、外国の送出機関との関係でも、外部監査人になれない人が決まっています。施行規則第47条第2項第3号のイからホまでと、チです。

号なれない人(条文の文言)「過去5年以内にこれらの者であった者」
イ申請者の役員若しくは職員含む
ロ申請者の構成員(監理支援を行う監理型育成就労に係る育成就労産業分野に属する技能を要する業務に係る事業を営む者に限る)、その役員若しくは職員含む
ハ育成就労実施者(監理支援を行う監理型育成就労実施者を除く)又はその役員若しくは職員定めはない
ニ監理支援機関(申請者を除く)又はその役員若しくは職員定めはない
ホ申請者が監理型育成就労の申込みの取次ぎを受ける外国の送出機関、その役員若しくは職員含む
チイからトまでのほか、申請者又はその役員、職員若しくは構成員と社会生活において密接な関係を有すること、過去に育成就労に関して不正又は著しく不当な行為を行った者であることその他の事情により、外部監査の公正が害されるおそれがあると認められる者定めはない

構成員は、組合員や会員などです。ロの括弧に当たらない構成員とその役職員も、運用要領は「外部監査の公正が害されるおそれがあるため、認められません」としています。

運用要領がチの「社会生活において密接な関係」の例に挙げているもの
  • 監理支援機関の役職員の配偶者や二親等以内の親族
  • 監理支援機関から、定期又は臨時に会費の支払いを受けている法人

運用要領は続けて、監理支援機関と顧問契約を結んでいる弁護士等は、直ちには「社会生活において密接な関係」に該当しない、と書いています。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第2項第3号/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)

欠格事由に当たる人もなれない

監理支援機関の許可の欠格事由(育成就労法第26条)に当たる人と法人も、外部監査人になれません。施行規則第47条第2項第3号のヘとトです。

号なれない人(条文の文言)
ヘ育成就労法第26条第5号イからニまでのいずれかに該当する者
ト法人であって、同法第26条各号のいずれかに該当するもの、又はその役員のうちにイからホまでのいずれかに該当する者があるもの

トの「イからホまで」は、前の節の表のイからホまでです。法人が外部監査人になる場合は、役員の1人ずつについて、この関係を確かめます。

育成就労法第26条第5号イからニまでの主なもの
  • 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 育成就労法その他出入国・労働に関する法律の規定で政令で定めるものなどにより罰金の刑に処せられ、同じく5年を経過しない者
  • 暴力団員、又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 出入国又は労働に関する法令に関し、不正又は著しく不当な行為をした日から5年を経過しない者
  • 許可を取り消された監理支援機関で、取消しの原因となった事項が発生した当時に役員であった者で、取消しの日から5年を経過しないもの(第37条第1項第2号による取消しは、同法が定める場合に限る)

箱に挙げたのは一部です。このほか、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者、心身の故障に関する事由、特定の罪による罰金、事業の廃止の届出に関する事由などがあります。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法」(2027年4月1日施行)第10条、第26条、「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第2項第3号/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)

何年たてばなれるのか

「過去5年以内」の定めがある関係は、その立場を離れてから5年を超えれば、その号には当たらなくなります。定めがあるのは、監理支援を行う受入れ企業、監理支援機関、監理支援を行う分野の事業を営む構成員、取次ぎを受ける送出機関との関係です。

ほかの受入れ企業とほかの監理支援機関(ハ、ニ)には、「過去5年以内」の定めがありません。社会生活において密接な関係(第1項第3号、第2項第3号チ)にも、年数の定めはありません。

外国人技能実習機構(以下「機構」)は、監理支援機関の役員だった人について回答しています。機構は、2027年4月1日に外国人育成就労機構になります。申請の時点で退任から5年を超えていて、その他の要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、外部監査人になれます。

分野の事業を営んでいない構成員は、機構の回答では、構成員とその役員・職員である人がなれません。過去5年以内に役員・職員だった人が加わるのは、分野の事業を営む構成員の場合です。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第1項、第2項第3号/外国人技能実習機構「よくあるご質問」(監理支援機関の許可申請関係。2026年7月10日更新)7-7、7-9

顧問契約や取引がある士業に頼めるか

顧問契約は、相手が監理支援機関か、監理支援を行う受入れ企業かで、扱いが分かれます。次の場面は、運用要領と機構の「よくあるご質問」に答えがあります。

場面入管庁・機構の答え根拠
監理支援機関と顧問契約を結んでいる弁護士、社会保険労務士、行政書士(各法人を含む)要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる機構 7-2、運用要領
監理支援を行う受入れ企業と顧問契約を結んでいる弁護士外部監査の公正が害されるおそれがある「密接な関係」の例に挙げている(施行規則第47条第1項第3号)運用要領
監理支援機関の構成員(監理支援を行う受入れ企業である場合)と顧問契約を結んでいる弁護士等なれない機構 7-3
監理支援機関の構成員(監理支援を行う受入れ企業でない場合)と顧問契約を結んでいる弁護士等要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる機構 7-4
入国後講習の法的保護科目の講師を、有償で依頼している社会保険労務士要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる機構 7-14
監理支援機関の事務所の賃貸人である行政書士要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる機構 7-15
ほかの監理支援機関(監理団体を含む)の外部監査人を兼ねている人要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、兼任できる機構 7-6

「弁護士等」は、弁護士、社会保険労務士、行政書士と、その法人です。顧問の士業に頼むときは、その人の顧問先に、監理支援を行う受入れ企業が入っているかを先に確かめます。

出典:外国人技能実習機構「よくあるご質問」(2026年7月10日更新)7-2、7-3、7-4、7-6、7-14、7-15/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)

元役職員、親族、構成員に頼めるか

監理支援機関の役員・職員だった人は、過去5年以内であればなれません。親族と構成員の扱いも、条文と機構の回答で決まっています。

場面入管庁・機構の答え根拠
監理支援機関の役員だった人申請の時点で退任から5年を超えていて、その他の要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる施行規則第47条第2項第3号イ、機構 7-7
2027年4月1日より前に、監理団体の非常勤の指定外部役員だった人(定期監査などの監理事業の業務に携わっていない)退任から5年以内でも、その他の要件に適合し、欠格事由に該当しなければ、なれる施行規則附則第5条、機構 7-7
監理支援機関の代表者の配偶者、二親等以内の親族なれない機構 7-12
監理支援を行う受入れ企業の役員・職員(過去5年以内にこれらだった人を含む)の配偶者、二親等以内の親族なれない施行規則第47条第1項第2号
監理支援機関の構成員である行政書士法人、その法人の役員・職員である行政書士なれない機構 7-9
ほかの監理支援機関の役職員になっている人なれない施行規則第47条第2項第3号ニ、機構 7-8

指定外部役員は、技能実習制度の監理団体が、外部監査の措置を講じないときに指定する役員です。附則第5条で適用されなくなるのは、第2項第3号イだけです。

代表者以外の役職員の配偶者と二親等以内の親族は、運用要領が「社会生活において密接な関係」の例に挙げています。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条、附則第5条/外国人技能実習機構「よくあるご質問」(2026年7月10日更新)7-7、7-8、7-9、7-12/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)

公表資料に答えがない場面

次の場面は、施行規則、運用要領、機構の「よくあるご質問」に、直接の答えがありません(2026年10月9日時点)。外部監査の公正が害されるおそれがあると認められるか(施行規則第47条第1項第3号、第2項第3号チ)について、どこまでが当たるかの基準は、公表資料に示されていません。

場面条文・公表資料で確かめられること当事務所の整理
監理支援機関の許可申請の書類を作った行政書士第47条に、書類の作成を挙げる号はない。機構は、申請書の提出や許可証等の受領を、行政書士などの第三者に委任できるとしている書類を作ったことだけで当たる号は見当たりません。チに当たるかは、関わり方によります
監理支援を行う受入れ企業から、顧問契約ではない単発の業務を受けた士業運用要領が第1項第3号の例に挙げるのは、顧問契約を結んでいる弁護士と、会費の支払いを受けている法人。「など」とある例にないことを理由に、なれるとは言い切れません。受けた業務の内容と時期を確かめます
監理支援を行う受入れ企業と、過去に顧問契約を結んでいた士業第1項第1号の「過去5年以内」は、受入れ企業とその役員・職員についての定め。第3号に年数の定めはない契約が終わっていることだけで、第3号に当たらないとは言い切れません
登録支援機関(特定技能制度)の役職員、登録支援機関である士業第47条、運用要領、機構の回答に、外部監査人の要件について登録支援機関を挙げる記載はない。その人や法人が、ほかの受入れ企業・ほかの監理支援機関、またはその役職員でもある場合は、ハ・ニに当たる登録支援機関であることを理由になれないとする定めは、確認できませんでした。支援の委託元が監理支援を行う受入れ企業なら、第1項第3号との関係を確かめます

「当事務所の整理」は、条文と公表資料から読み取った範囲で、入管庁や機構の見解ではありません。

当事務所でも育成就労の外部監査人の就任をお受けしており、まず独立性が確保できるかどうかの確認からお引き受けしています。代表の行政書士(日高拓郎)は、技能実習制度の監理責任者等講習を修了しています。この講習は、経過措置により、外部監査人に対する講習を修了したものとみなされます。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第1項、第2項第3号/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5)/外国人技能実習機構「よくあるご質問」(2026年7月10日更新)16-1

講習、資格、法人、氏名の公表

関係の要件に当たらない人も、講習と資格の要件を別に満たす必要があります。

項目決まっていること根拠
講習過去3年以内に、法務大臣と厚生労働大臣が告示で定める外部監査人に対する講習を修了している施行規則第47条第2項第1号
講習の経過措置当分の間、技能実習制度の監理責任者等講習を修了した人も、修了した人とみなされる施行規則附則第4条第3項、運用要領第8章
育成就労制度の講習運用要領は、2026年度の養成講習機関の募集を2026年12月1日から12月28日の間に行う予定とし、養成講習機関による受講者の募集は告示後に開始できるとしている(2026年10月9日時点)運用要領第8章
資格・知見弁護士、社会保険労務士、行政書士(各法人を含む)その他育成就労に関する知見を有する者である施行規則第47条第2項第2号
法人が外部監査人になる場合実地で監査を行い、その監査を指揮担当する人(監査実施責任者)が講習を受ける。法人の役職員の中から複数選任できる運用要領、機構 7-20
氏名の公表機構がインターネットで氏名を公表することに同意している。公表されるのは、個人は氏名、法人は法人名施行規則第47条第2項第4号、機構 7-19

運用要領は、選任された後も、受講を修了した日から3年以内に次の講習を受けて修了する必要がある、としています。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第47条第2項、附則第4条第3項/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5、第8章)/外国人技能実習機構「よくあるご質問」(2026年7月10日更新)7-19、7-20

申請で出す書類

外部監査人は、施行規則第47条の要件について、就任承諾書及び誓約書で誓約します。許可を申請する監理支援機関が、申請書に添えて機構に出します。

書類内容
外部監査人の就任承諾書及び誓約書並びに概要書(参考様式第2-5号)許可申請書の添付書類(施行規則第43条第1項第9号)。法人の場合は、講習を受けた監査実施責任者の氏名も書く
外部監査人に対する講習の受講証明書の写し申請の時点で過去3年以内に受講したもの。法人の場合は、監査実施責任者の全員分。許可の有効期間の更新を申請するときも出す

参考様式第2-5号の誓約事項には、次の文があります。

今後、同条第1項及び第2項のいずれかに該当しなくなったときは、直ちに上記申請者に申告するとともに、外部監査人の地位を退き、適切に選任された者が新たに同役職に就任しなければならないことを理解しています。

要件を満たさなくなったら、外部監査人が監理支援機関に直ちに申告して退き、新しい外部監査人が就任する、という内容です。誓約事項には、機構が氏名を公表することへの同意も入っています。

概要書には、育成就労への関与歴と、申請者以外の監理支援機関との関係を書く欄があります。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第43条第1項第9号/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第2節第5、別紙の添付書類一覧。参考様式第2-5号は同ページ)/外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(2026年10月8日更新)掲載の申請書類一覧

就任した後に、要件を満たさなくなったとき

外部監査人が要件を満たさなくなったときは、新しい外部監査人を選び、監理支援機関が変更を届け出ます。外部監査人の氏名又は名称は、許可申請書の記載事項です(施行規則第42条第3号)。

時期手続き
許可を受けた後監理支援機関が、変更の日から1か月以内に、変更届出書(別記様式第20号)を機構の本部事務所の審査課に出す
施行日前申請をした後、許可を受ける前新たに外部監査人を選任する場合は、変更申出書に、参考様式第2-5号と、受講日が申出日前3年以内の受講証明書の写しを添えて、機構に出す

監理支援事業の実施に実質的な影響を与えない変更は、届出の対象から除かれます(施行規則第61条)。どの変更がこれに当たるかの一覧は、運用要領にまだ示されていません。運用要領は、変更届出の添付資料も「追って本要領においてお示しします」としています(2026年10月9日時点)。

変更申出書の扱いは、2026年12月28日までに機構に到着するものに限られます。期限までに出さなかった場合は、変更前の申請内容で審査されます。許可を受けたときは、施行日以降で、許可の日から1か月以内に、変更届出をします。

機構は、変更届出を受理した後に、許可の要件に適合しないことを確認した場合、直すよう指導します(是正指導)。運用要領は、直されない場合は、改善命令、許可の取消し等に至る可能性があるとしています。

外部監査の措置は、許可の基準の1つです。主務大臣は、許可の基準のいずれかに適合しなくなったと認めるとき、許可を取り消すことができます。期間を定めて、事業の全部または一部の停止を命ずることもできます(育成就労法第37条第1項第1号、第2項)。

出典:e-Gov法令検索「育成就労法」(2027年4月1日施行)第32条、第37条、「育成就労法施行規則」(2027年4月1日施行)第42条第3号、第61条、第62条/出入国在留管理庁「運用要領」(2026年8月改正 第5章第9節、第14節)/外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(2026年10月8日更新)掲載の「監理支援機関許可申請書記載事項の変更申出を行う際の提出資料一覧」

よくある質問

行政書士の資格がある監事は、外部監査人になれますか?

なれません。機構は、監理支援機関の監事は役員なので、行政書士であるか否か、組合員であるか否かにかかわらず、外部監査人になることはできないと回答しています。

試験に合格していて、登録はしていない人は、外部監査人になれますか?

なれません。機構は、弁護士、行政書士、社会保険労務士として登録していない場合は、外部監査人になれないと回答しています。

行政書士などの資格がある職員がいれば、一般の法人も外部監査人になれますか?

資格がある職員がいることだけでは、なれません。機構は、弁護士法人等の有資格法人以外の法人について回答しています。外部監査人に係る養成講習実施機関として告示されている機関で、相当の実績がある者である必要があります。

出典:外国人技能実習機構「よくあるご質問」(2026年7月10日更新)7-11、7-13、7-21

まとめ

外部監査人になれるかは、講習と資格のほか、受入れ企業、監理支援機関、構成員、ほかの受入れ企業・監理支援機関、送出機関との関係で決まります。監理支援機関との顧問契約は、直ちには妨げになりません。顧問先が、監理支援を行う受入れ企業である場合は、運用要領が「密接な関係」の例に挙げています。その企業が構成員である場合について、機構はなれないと回答しています。

候補者を決める前に、監理支援を行う受入れ企業と構成員の一覧を用意してください。候補者の役職歴(過去5年)、配偶者と二親等以内の親族、顧問先を、その一覧と突き合わせます。公表資料に答えがない関係が見つかったときは、関わり方を具体的に確かめてから判断します。

参考資料

  • 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律(平成28年法律第89号。令和6年法律第60号による改正後。2027年4月1日施行。施行日までは、e-Gov では技能実習法の題名で表示されます)第10条、第25条、第26条、第32条、第37条
  • 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則(令和7年法務省・厚生労働省令第4号。令和8年法務省・厚生労働省令第3号による改正後。2027年4月1日施行)第42条、第43条、第47条、第61条、第62条、附則第4条、附則第5条
  • 出入国在留管理庁「運用要領」(育成就労制度運用要領。2026年8月5日改正)第5章、第8章、参考様式第2-5号
  • 外国人技能実習機構「よくあるご質問」(監理支援機関の許可申請関係。2026年7月10日更新)
  • 外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(2026年10月8日更新)

執筆者

日高 拓郎
日高 拓郎

行政書士(申請取次)。ジプニー行政書士事務所 代表。千葉行政書士会所属(登録番号 第25101585)。
フィリピンの現地法人で責任者を務めた後、2023年に株式会社ジプニー(登録支援機関)を創業。2025年にジプニー行政書士事務所を開業。

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