※この記事は、2026年10月9日時点の法令と、出入国在留管理庁(入管庁)・外国人技能実習機構の公表資料に基づいています。
育成就労制度は、人手不足の分野で外国人を原則3年間雇用し、特定技能1号の水準まで育成する制度で、2027年4月1日に始まります。技能実習制度に代わる制度で、新しい在留資格「育成就労」が作られます。
2026年10月9日時点で、対象の17分野、日本語と技能の基準、転籍の条件(転籍先が支払う額の基準を除く)は決まっています。受入れ企業が出す育成就労計画の認定の申請も、9月1日から受け付けられています。以下、決まっていることと、これから決まることを分けて説明します。
目次
育成就労制度とは、いつ始まるのか
育成就労制度は、人手不足の分野で外国人を原則3年間雇用し、特定技能1号の水準の人材に育成して確保する制度です。始まるのは2027年4月1日です。
根拠は、2024年6月21日に公布された改正法(令和6年法律第60号)です。この改正で、技能実習法は「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(育成就労法)に改められます。在留資格は「技能実習」が廃止され、「育成就労」が作られます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始日 | 2027年4月1日 |
| 目的 | 人手不足の分野での人材の育成と確保 |
| 期間 | 原則3年。特定技能1号への移行に必要な試験に不合格となった場合は、最長1年の範囲で延長 |
| 受入れの形 | 監理型育成就労(監理支援機関が関与する)と、単独型育成就労(外国の支店や子会社の社員等を受け入れる) |
| 計画 | 外国人ごとに通算3年の育成就労計画を作り、外国人育成就労機構の認定を受ける |
| 家族の帯同 | 原則として認められない |
外国人育成就労機構は、いまの外国人技能実習機構に代わって設立される機関です。
3年間の育成就労を終えた後は、試験に合格して特定技能1号(在留は原則5年が上限)に進み、さらに特定技能2号(在留期間の上限なし)を目指す道筋になります。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q1、Q3、Q10、Q11、Q26、Q28、Q59、「改正法の概要(育成就労制度の創設等)」/e-Gov法令検索「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(令和6年法律第60号による改正後。2027年4月1日施行)
決まっていることと、これから決まること
制度の骨格は決まっています。決まっていないのは、一部の分野の運用要領や、転籍のときに支払う額の基準などです(2026年10月9日時点)。
| 決まっていること | 内容 |
|---|---|
| 対象分野 | 17分野(2026年1月23日に閣議決定された分野別運用方針) |
| 日本語と技能の基準、転籍制限期間 | 分野別運用方針で分野ごとに決定 |
| 受入れ企業と監理支援機関の基準 | 主務省令と、17分野の上乗せ基準告示(分野ごとに上乗せする基準)が入管庁のページに掲載済み |
| 送出機関に支払う費用の上限 | 月給の2か月分 |
| 優良な育成就労実施者の基準 | 2026年8月に改正された育成就労制度運用要領に、点数方式で記載 |
| これから決まること | 2026年10月9日時点の状態 |
|---|---|
| 分野別の運用要領 | 9分野が公表済み(ビルクリーニング、リネンサプライ、工業製品製造業、自動車整備、鉄道、物流倉庫、外食業、林業、木材産業)。そのほかの分野は準備中 |
| 審査基準(主たる技能ごと) | 5分野が公表済み。そのほかの分野は準備中 |
| 分野別協議会等の加入手続 | 9分野で開始済み(介護、ビルクリーニング、リネンサプライ、工業製品製造業、造船・舶用工業、自動車整備、鉄道、林業、木材産業)。そのほかの分野は準備中 |
| 優良な監理支援機関の基準 | 運用要領は、詳細を「追って本運用要領にてお知らせします」としている |
| 本人の意向による転籍で、転籍先が支払う額の基準(告示) | Q&Aは、告示を「今後制定する予定」としている。手続の流れと様式は、運用要領に示されている |
| 二国間取決め | 4か国が作成済み。12か国は暫定の送出機関リストが出ている段階 |
審査基準などの公表前に申請した場合、入管庁は、申請者が追加の資料を提出するまで審査を保留するとしています。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」、「育成就労制度の制度概要・関係法令」、「運用要領」(育成就労制度運用要領 2026年8月改正 第4章・第5章)、「育成就労制度Q&A」Q49、Q55、「分野別運用方針の主要な記載事項」/外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」
今できる手続き:施行日前申請
受入れ企業が今できる手続きは、育成就労計画の認定の施行日前申請です。申請の時期は、育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前までです。施行日前申請とは、制度が始まる2027年4月1日より前に出す申請のことです。
| 育成就労計画の認定 | 監理支援機関の許可 | |
|---|---|---|
| 申請する人 | 育成就労を行わせようとする企業(受入れ企業) | 監理支援事業を行おうとする法人 |
| 受付の開始 | 2026年9月1日 | 2026年4月15日 |
| 提出先 | 申請者の住所地(法人は本店)を担当する外国人技能実習機構の地方事務所・支所 | 外国人技能実習機構 本部審査課分室 |
| 申請の時期 | 育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前まで | 監理支援事業を行う6か月以上前までを、機構が強く推奨 |
| 結果 | 2027年4月1日以降、順次郵送で通知 | 許可証は2027年4月以降に郵送する予定(一部は3月) |
機構は例として、2027年6月1日に始める場合は2026年11月1日から2027年1月1日までに申請する、と示しています。同じ数え方をすると、2027年4月1日に始める計画の申請は、2026年9月1日から11月1日までです(この日付は当事務所の計算です)。11月1日は日曜日に当たるため、余裕をもって申請してください。
- 監理型の場合、監理支援を行う法人が、監理団体の許可を受けていて、監理支援機関の許可の施行日前申請を済ませている(受理票の写しを出す)
- 分野別協議会に加入している(工業製品製造業分野は、JAIM(工業製品製造技能人材機構)への入会)
- 分野ごとの上乗せ基準に合うことを示す書類がそろっている
- インドネシア、カンボジア、キルギス、ベトナム、ラオスから受け入れる場合、送出国の公的機関の推薦状が対象者ごとにある(単独型と、取引上密接な関係のある外国の機関の職員を受け入れる場合を除く)
監理支援機関の許可がされなければ、育成就労計画も認定されません。
当事務所でも、育成就労の受入れに関する申請のサポートをお受けしています。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」/外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」「監理支援機関許可施行日前申請」と、各ページ掲載のリーフレット
技能実習制度との違い
いちばん大きな違いは目的です。技能実習は国際貢献、育成就労は人手不足の分野での人材の育成と確保を目的とします。この違いから、転籍や日本語の扱いが変わりました。
| 項目 | 技能実習 | 育成就労 |
|---|---|---|
| 目的 | 技能等の修得を通じた人材育成による国際貢献 | 人手不足の分野での人材の育成と確保 |
| 区分と計画 | 1号から3号までの区分があり、段階ごとに計画の認定を受ける | 区分はない。最初から3年間の計画を作り、認定を受ける |
| 受入れの範囲 | 職種・作業 | 分野・業務区分 |
| 本人の意向による転籍 | 認められていなかった | 一定の条件の下で認められる |
| 日本語 | - | 目標に日本語能力が加わった |
| 特定技能1号への移行 | 技能実習2号を良好に修了した人は、技能と日本語の試験が免除される | 技能と日本語の試験の合格が要件になる |
| 前職要件・帰国後従事要件 | あり | なし |
| 監理する機関 | 監理団体 | 監理支援機関 |
監理団体は、そのままでは監理支援機関になれません。新しく監理支援機関の許可を受ける必要があります。
許可の基準には、外部監査人を置くこと、債務超過がないこと、監理支援を行う受入れ企業が原則2者以上であることなどが加わりました。実務に従事する常勤の役職員は2人以上とされ、受入れ企業の数と外国人の数に応じた人数の基準もあります。
外国の支店や子会社の社員を、研修のために短い期間受け入れる場合は、一定の要件の下で、新しい在留資格「企業内転勤2号」を使うことが想定されています。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q9、Q27〜Q29、Q33、Q34、Q57、Q75、「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」2頁
対象になる17分野
対象は17分野です。特定技能の19分野のうち、自動車運送業と航空の2分野は、育成就労の対象になっていません。2026年1月23日に閣議決定された分野別運用方針で決まりました。
- 厚生労働省:介護、ビルクリーニング、リネンサプライ
- 経済産業省:工業製品製造業
- 国土交通省:建設、造船・舶用工業、自動車整備、宿泊、鉄道、物流倉庫
- 農林水産省:農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業
- 環境省:資源循環
技能実習2号に移行できる職種のうち、次の3つは対象になっていません。
- クリーニング職種(一般家庭用クリーニング作業)
- 空港グランドハンドリング職種
- ボイラーメンテナンス職種(ボイラーメンテナンス作業)
入管庁は、これらを追加する必要があるかどうかは、分野を所管する行政機関が引き続き検討するとしています(育成就労制度Q&A Q30)。
育成就労では、「夏は農業、冬は漁業」のように分野をまたいで働くことはできません。派遣の形で受け入れられるのは、季節性のある農業分野と漁業分野です。
育成就労の受入れ見込数は、17分野の合計で42万6,200人(2029年3月末まで)です。この数は受入れの上限として運用されます。特定技能の分野と業務は、特定技能の全体像にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」、「育成就労制度Q&A」Q12、Q16、Q17、Q19、Q30
日本語と技能の基準
日本語と技能の基準は、就労開始時、1年経過時、転籍時、終了時の4つの時点ごとに決まっています。次の表は、分野別運用方針が示す一般的な水準です。
| 時点 | 技能 | 日本語 |
|---|---|---|
| 就労開始時 | - | A1相当以上、またはA1に相当する講習の受講 |
| 1年経過時 | 育成就労評価試験(初級) | A1相当以上 |
| 本人の意向による転籍時 | 育成就労評価試験(初級) | A2.1相当以上 |
| 育成就労の終了時(特定技能1号と同じ) | 特定技能1号評価試験、育成就労評価試験(専門級) | A2.2相当以上 |
A1相当の試験の例は日本語能力試験(JLPT)のN5、A2.2相当の例はN4です。A2.1は、A1に到達し、A2.2に向けて学習が進んでいる段階を指します。
分野によっては、これより高い水準が定められています。たとえば鉄道分野の運輸係員は、1年経過時からA2.2相当以上です。
受入れ企業には、1年目と3年目の試験を受けさせる義務があります。1年目の試験は、合格しなくても育成就労を続けられます。
就労開始前にA1相当の試験に合格していない人は、認定日本語教育機関の「就労」課程で、A1相当の講習を100時間以上受けます。入国後講習の総時間は、合格していない場合が320時間以上、合格している場合が220時間以上です(入国前講習を受けた場合は短くなります)。
育成就労の3年間のうちに、A2を目標とする講習を100時間以上受けられる機会を用意することも、受入れ企業の義務です。費用は、受入れ企業か監理支援機関が負担します。
出典:出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」2頁、「育成就労制度の概要(令和8年7月改訂)」2〜4頁、「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」2〜4頁、「育成就労制度Q&A」Q56、Q63、Q64、Q66
本人の意向による転籍が認められる条件
本人の意向による転籍は、同じ業務区分の中に限り、一定の要件を満たす場合に認められます。いつでも自由に転職できる制度ではありません。暴力やハラスメントなど、やむを得ない事情がある場合の転籍は、技能実習制度から引き続き認められます。
- 分野別運用方針で定める一定の水準の技能と日本語能力を身につけている(一般的な水準は、育成就労評価試験(初級)と、日本語A2.1相当以上)
- いまの受入れ企業での育成就労が、転籍制限期間を超えている
- 転籍にあたって、民間の職業紹介事業者による職業紹介等を受けていない
- 転籍先が、優良な育成就労実施者である
- 転籍先で、本人の意向で転籍してきた人の割合が一定以内である
- 転籍先が、転籍元に一定の金額を支払うこととしている
転籍制限期間とは、転籍の前に、いまの受入れ企業で育成就労を続ける必要がある期間です。分野ごとに1年か2年に決まっています。
| 転籍制限期間 | 分野 |
|---|---|
| 2年 | 介護、建設、造船・舶用工業、自動車整備、外食業、工業製品製造業、飲食料品製造業、資源循環 |
| 1年 | ビルクリーニング、リネンサプライ、宿泊、鉄道、物流倉庫、農業、漁業、林業、木材産業 |
2年の分野でも、受入れ企業の判断で1年にできます。1年を超える期間にする場合は、昇給など、分野別運用方針で定める待遇の向上を図る必要があります。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q48、Q50、Q51、「分野別運用方針の主要な記載事項」2頁
本人の意向による転籍者を受け入れる企業と、送り出す企業の決まり
本人の意向による転籍者を受け入れられるのは、優良な育成就労実施者に限られます。受け入れた企業は、転籍元の企業に初期費用の一部を支払います。
転籍先で、本人の意向による転籍者が育成就労外国人の総数に占める割合は、3分の1までです。転籍先が大都市圏(指定区域の外)にある場合は、地方(指定区域内)から受け入れる転籍者の割合が6分の1までに限られます。
指定区域とは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県を除く道県と、この8都府県の一部の地域です。受入れ企業の本店所在地で判断します。
転籍先が転籍元に支払う額は、主務大臣が告示で定める額に、転籍元で働いた期間に応じた割合を掛けて計算します。次の表は、1回目の転籍の場合です。
| 転籍元で育成就労を行った期間 | 掛ける割合 |
|---|---|
| 1年以上1年6か月未満 | 6分の5 |
| 1年6か月以上2年未満 | 3分の2 |
| 2年以上2年6か月未満 | 2分の1 |
| 2年6か月以上 | 4分の1 |
計算のもとになる額を定める告示は、入管庁の関係法令のページに掲載されていません(2026年10月9日時点)。手続の流れと様式は、運用要領の第4章に示されています。本人が変更希望の申出書を出し、受入れ企業と監理支援機関が届出と通知をし、転籍先の企業が新しい育成就労計画の認定を機構に申請します。転籍先は、認定後6か月以内に、支払いを証明する書類を機構に出します。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q42、Q43、Q49、Q53〜Q55、「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」10頁、13頁、「運用要領」(育成就労制度運用要領 2026年8月改正 第4章)
受入れ企業の要件
受入れ企業(育成就労実施者)の要件は、技能実習制度のものを引き継いだうえで、新しい要件が加わっています。
- 過去1年以内に、受入れ企業か監理支援機関の責任で、育成就労外国人の行方不明者を出していない
- 過去1年以内に、同種の業務に従事していた労働者を離職させていない(自発的に離職した人などを除く)
- 労働、社会保険、租税に関する法令を守っている
- 送出機関等から、社会通念上相当と認められる程度を超える金銭や接待などを受けていない
- 雇用契約を結ぶときに、労働条件などの待遇を、直接またはオンラインで説明している
- 受け入れる分野の分野別協議会に加入している
体制として、育成就労責任者、育成就労指導員、生活相談員を置きます。3者とも、過去3年以内に養成講習を修了していることが必要です。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q40、Q44、「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」6頁
受入れ人数枠
受け入れられる人数の上限は、受入れ企業の常勤職員の数で決まります。技能実習の1号から3号の区分がなくなったため、1年目から3年目までの育成就労外国人の合計に対する上限です。
| 常勤職員の総数 | 基本人数枠 | 優良な育成就労実施者 |
|---|---|---|
| 301人以上 | 常勤職員の総数の20分の3 | 常勤職員の総数の10分の3 |
| 201人〜300人 | 45人 | 90人 |
| 101人〜200人 | 30人 | 60人 |
| 51人〜100人 | 18人 | 36人 |
| 41人〜50人 | 15人 | 30人 |
| 31人〜40人 | 12人 | 24人 |
| 9人〜30人 | 9人 | 18人 |
この表は監理型の枠です。常勤職員が3〜8人の場合も、基本人数枠は9人です(2人は6人、1人は3人)。優良な場合の数は、5人以下で別に定められています。単独型は別の枠です。
常勤職員の数に、育成就労外国人と技能実習生は含めません。経過措置で残る1号・2号の技能実習生は、育成就労外国人の数として数えます。
優良な監理支援機関の監理支援を受ける、地方(指定区域)の優良な育成就労実施者は、基本人数枠の3倍まで受け入れられます。優良な監理支援機関の認定は、施行日前申請と制度施行直後の申請を受け付けないとされています。
優良な育成就労実施者として認められるには、育成就労計画の認定を申請するときに申告書と資料を出し、機構の確認を受けます。基準は点数方式で、受入れ実績がない企業と初回の受入れから1年未満の企業は、総得点56点の7割(40点)以上が必要です。項目ごとの点数にも基準があります。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q37、Q41、「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」8頁、9頁、「運用要領」(育成就労制度運用要領 2026年8月改正 第4章・第5章)
送出機関と、外国人が支払う費用の上限
外国人が送出機関に支払う費用の上限は、月給の2か月分です。上限を超える費用は、受入れ企業か監理支援機関が負担します。
ここでいう月給は、育成就労計画に書いた報酬の月額で、雇用契約で決めた所定内賃金の月額を指します。残業代などは含みません。
入管庁の調査では、技能実習生が来日前に送出機関または仲介者に支払った費用の総額は、平均54万2,311円でした。費用の額を回答した1,369名の平均で、調査は2021年12月から2022年4月に行われました。
受け入れられる国
育成就労では、原則として、日本との間で二国間取決め(協力覚書)を作成した国からだけ受け入れられます。
| 状態(2026年10月9日時点) | 国 |
|---|---|
| 二国間取決めを作成済み(認定送出機関リストあり) | タイ、ウズベキスタン、スリランカ、ラオス |
| 暫定送出機関リストが公表されている | インドネシア、カンボジア、キルギス、タジキスタン、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、東ティモール、ブータン、フィリピン、ベトナム、ミャンマー |
暫定送出機関リストは、取決めを協議している国から出された、送出機関になる見込みの機関の一覧です。このリストに載っている機関を取次ぎの送出機関として、施行日前申請ができます。
ただし、育成就労計画が認定されるには、その機関が認定送出機関リストに載っている必要があります。載らなかった場合は、送出機関の変更が必要になることがあります。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q70、Q72〜Q74、「運用要領」(育成就労制度運用要領 2026年8月改正 第4章)、「技能実習生の支払い費用に関する実態調査の結果について」/外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」、「育成就労計画認定施行日前申請」掲載のリーフレット
いま受け入れている技能実習生はどうなるのか
2027年4月1日の時点で来日している技能実習生は、認定を受けた計画に基づいて、技能実習を続けられます。技能実習から育成就労に移ることはできません。続ける間は、技能実習制度のルールが適用されます。
| 段階 | 2027年4月1日以降に、新しく始める・次の段階に進むことができる人 |
|---|---|
| 1号 | 2027年3月31日までに認定を申請した技能実習計画に基づき、2027年6月30日までに技能実習を始められる人 |
| 2号 | 2027年6月30日までに1号の技能実習を始めている人 |
| 3号 | 2027年4月1日の時点で、2号の技能実習を1年以上行っている人 |
1号の技能実習計画の認定を申請できるのは、2027年3月31日までです。これから技能実習生を新しく受け入れる場合、機構は、2027年2月までに申請するよう案内しています。3月以降の申請は、6月30日までに上陸の許可を受けられない可能性があるためです。
技能実習を終えた後の進路として、特定技能1号への移行は残ります。技能実習2号を良好に修了し、従事する業務と技能実習の職種・作業に関連性がある場合は、当分の間、移行できます。
技能実習制度の監理団体の新規の許可は、機構が2026年9月30日までの申請を求めていました。10月1日以後の申請は、許可できない可能性が高いとされています。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」、「育成就労制度の概要(令和8年7月改訂)」7頁、「育成就労制度Q&A」Q47、Q78、Q80/外国人技能実習機構「育成就労制度」掲載のリーフレット(技能実習計画についてのご案内、監理団体許可の申請を検討されている皆様へ)
よくある質問
育成就労の途中で、特定技能1号に移ることはできますか?
入管庁は、条件つきで認める方針としています(育成就労制度Q&A Q76)。条件は、技能と日本語の試験に合格していることと、いまの受入れ企業での就労期間が一定の期間を超えていることです。
育成就労外国人の給与に、所得税はかかりますか?
原則としてかかります。技能実習生の場合と違い、租税条約の免税規定の対象にならず、所得税の課税対象になります。住民税も同じ扱いです(育成就労制度Q&A Q81)。
受入れ見込数を超えそうになったら、どうなりますか?
その分野で、育成就労計画の認定が一時的に止まります。雇用契約を結んだ後でも、原則として認定を受けられず、新しく育成就労外国人として入国できません。在留期間の更新は、原則として通常どおり審査されます(育成就労制度Q&A Q22、Q23)。
まとめ
育成就労制度は、2027年4月1日に始まります。人手不足の17分野で外国人を原則3年間雇用し、特定技能1号の水準まで育成する制度です。日本語と技能の基準、本人の意向による転籍の条件(転籍先が支払う額の基準を除く)、受入れ人数枠、送出機関に支払う費用の上限は決まっています。
受入れ企業が今できるのは、育成就労計画の認定の施行日前申請です。育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前までに申請します。先に、監理団体が監理支援機関の許可を申請しているか、受け入れる分野の運用要領と協議会の手続が出ているか、送出国がどの段階にあるかを確かめてください。
参考資料
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(2026年5月28日更新)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の概要(令和8年7月改訂)」(2026年7月)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について(概略図)」(2025年12月)
- 出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定の分野別運用方針)
- 出入国在留管理庁「改正法の概要(育成就労制度の創設等)」
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」
- 出入国在留管理庁「運用要領」(育成就労制度運用要領。2026年8月5日改正)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」
- 出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査の結果について」
- 外国人技能実習機構「育成就労制度」
- 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」(2026年9月8日更新)
- 外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(2026年10月8日更新)
- 外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」
- 外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律(平成28年法律第89号。令和6年法律第60号による改正後。2027年4月1日施行。施行日までは、e-Gov では技能実習法の題名で表示されます)第1条、第2条、第8条、第9条の2




