※この記事は、2026年10月9日時点の法令と出入国在留管理庁(入管庁)の公表資料に基づいています。
技人国(在留資格「技術・人文知識・国際業務」)とは、日本の会社などとの契約に基づいて、専門的な技術や知識を要する業務に就く外国人のための在留資格です。機械工学などの技術者、通訳、デザイナー、マーケティング業務の担当者などが当てはまります。
採用する会社は、業務の内容、本人の学歴や実務経験、報酬、会社のカテゴリーに応じた提出書類を確かめる必要があります。外国人を採用する企業の担当者に向けて、要件と手続きの全体を、法令と入管庁の公表資料に沿って説明します。
目次
技人国とは
技人国は、日本の公私の機関との契約に基づいて、次の3種類のいずれかの業務に従事するための在留資格です。根拠は、出入国管理及び難民認定法(入管法)の別表第一の二です。本人が満たす基準は、上陸基準省令(出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令)が定めています。
| 業務の種類 | 法令と入管庁の資料が挙げている分野・業務 |
|---|---|
| 自然科学の分野に属する技術・知識を要する業務 | 理学、工学、農学、医学、歯学、薬学など |
| 人文科学の分野に属する技術・知識を要する業務 | 法律学、経済学、社会学、文学、哲学、教育学、心理学、史学、政治学、商学、経営学など |
| 外国の文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務 | 翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務、服飾・室内装飾に係るデザイン、商品開発、その他これらに類似する業務 |
入管庁は、当てはまる例として、機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者を挙げています。在留期間は、5年、3年、1年、3月のいずれかです。
教授、芸術、報道、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、企業内転勤、介護、興行の在留資格に当たる活動は、技人国から除かれます。
「契約」と「公私の機関」の範囲
契約には、雇用のほか、委任、委託、嘱託等が含まれます。ただし、特定の機関との継続的なものでなければなりません。「公私の機関」には、日本に事務所や事業所を持つ外国の法人や個人も含まれます。
特定技能や技能実習で、外国人への暴行や報酬の不払いなどによる欠格事由の認定等を受けた機関があります。こうした機関(派遣先などを含む)は、受入れ停止期間中、原則として技人国の外国人を新たに受け入れられません。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」、「「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月。以下「明確化等について」)1、e-Gov法令検索「上陸基準省令」
認められる業務と、認められない業務
技人国で認められるのは、学術上の素養を背景とする、一定水準以上の専門的能力を必要とする業務です。入管庁は、一般的なサービス業務や製造業務等が主たる活動となるものは認められない、と説明しています。
- 求人の際の採用基準に「未経験可、すぐに慣れます。」と記載のあるような業務内容
- 学歴・実務経験の要件を満たしていない日本人従業員が、一般的に従事している業務内容
技人国に当たるかどうかは、在留期間中の活動を全体として捉えて判断されます。技人国に当たる活動がごく一部で、残りが特段の技術や知識を要しない業務や、反復訓練で従事できる業務である場合は、技人国に当たらないと判断されます。
- 弁当加工工場で、弁当の箱詰め作業に従事する
- ホテルで、主たる業務が宿泊客の荷物の運搬と客室の清掃である
- 工場で部品の加工、組み立て、検査、梱包を行い、業務のほとんどが技能実習生と同一である
- 翻訳・通訳業務として申請があったが、派遣先の小売店で接客販売に従事する
ホテル・旅館等の業務は別紙5に、アニメ、ファッション・デザイン、食などの分野は別紙6に、考え方と事例があります。
申請した業務と実際の業務が食い違う場合の扱いは、技人国で申請と違う業務をさせるとどうなるかで説明しています。現場の作業が主になる仕事で採用する場合は、特定技能の全体像も確かめてください。技人国に当たらない業務で働いてもらうために特定技能へ変更できるかは、技人国から特定技能への変更にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「明確化等について」1(2)、「別紙3(許可・不許可事例)」、「別紙5(ホテル・旅館等)」、「別紙6(クールジャパン分野)」、「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月。以下「就労資格Q&A」)Q39
入社当初の実務研修はどこまで認められるか
それだけを見れば技人国に当たらない活動でも、入社当初の実務研修として認められる場合があります。入管庁が例に挙げているのは、飲食店での接客、小売店の店頭での販売業務、工場のライン業務などです。
認められるのは、次の2つに当てはまり、入管が相当性があると判断したときです。
- 日本人の大卒社員等にも同様に行われる実務研修の一環である
- 在留期間中の活動を全体として捉えて、在留期間の大半を占めるものではない
明確化の本文は、この研修が、今後技人国に当たる業務を行う上で「必ず必要となるもの」であることも挙げています。
ここでいう「在留期間」は、1回の許可で決まる期間ではなく、技人国で在留することが想定される期間の全体です。
採用から1年を超えて実務研修に従事する申請では、入管が研修計画の提出を求め、研修期間の合理性を審査します。実務研修の期間がある場合、在留資格を決定するときなどの在留期間は、原則として1年です。
担当させる業務や研修が技人国に当たるか判断に迷う場合は、技術・人文知識・国際業務の申請に関するご相談で、業務内容と研修計画を一緒に確認します。
出典:出入国在留管理庁「別紙1(許容される実務研修について)」
学歴・実務経験の要件
本人に必要な学歴・実務経験は、従事する業務の種類で分かれます。根拠は、上陸基準省令の技人国の項です。
- 業務に必要な技術・知識に関連する科目を専攻して、大学を卒業した(これと同等以上の教育を受けた場合を含む)
- 関連する科目を専攻して、日本の専修学校の専門課程または専攻科を修了した(法務大臣が告示で定める要件に当たる場合に限る)
- 10年以上の実務経験がある(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程、専修学校の専門課程・専攻科で、関連する科目を専攻した期間を含む)
- 翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務、服飾・室内装飾に係るデザイン、商品開発、その他これらに類似する業務に従事する
- 関連する業務で3年以上の実務経験がある(大学を卒業した人が翻訳、通訳、語学の指導に従事する場合は不要)
情報処理の業務に就く人には例外があります。法務大臣が告示で定める情報処理技術の試験に合格しているか、告示で定める資格を持っていれば、1つ目の箱の学歴・実務経験は求められません。
10年の実務経験は、技人国に当たる業務そのものに10年従事したことまでは求められません。関連する業務に従事した期間も含まれます。
専修学校の修了で基準を満たすのは、専門士か高度専門士の称号を持つ人と、特定専門課程の修了者と同等以上の学力があると認められて専攻科に入学し、修了した人です。日本の専門学校に当たる外国の教育機関の卒業は、この基準に適合しません。
国内の短期大学を卒業した人は、基準の「大学を卒業し」た者に当たります。
出典:e-Gov法令検索「上陸基準省令」、出入国在留管理庁「明確化等について」2、「就労資格Q&A」Q34・Q35
専攻と業務の関連性
学歴で要件を満たす場合は、学校で専攻した科目と、従事する業務が関連していることが必要です。関連性をどこまで求めるかは、卒業・修了した学校で分かれます。
| 卒業・修了した学校 | 専攻科目と業務の関連性の見方 |
|---|---|
| 大学(海外の大学もこれに準じる) | 柔軟に判断する |
| 高等専門学校 | 大学に準じて判断する |
| 専修学校 | 原則として、相当程度の関連性を必要とする |
| 外国人留学生キャリア形成促進プログラムの認定を受けた専修学校の専門課程・専攻科の学科 | 柔軟に判断する |
専修学校を修了した人は、関連する科目を直接「専攻」したと認められない場合でも、履修内容の全体から総合的に判断されます。関連性が認められた業務に3年程度従事した人は、その後に就く業務との関連性が柔軟に判断されます。
学校ごとの判断と事例は、技人国の「専攻と業務の関連性」にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「明確化等について」2(1)ア(注)
報酬の要件
報酬は、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上であることが必要です。根拠は、上陸基準省令の技人国の項第3号です。
- 報酬とは、「一定の役務の給付の対価として与えられる反対給付」のこと
- 通勤手当、扶養手当、住宅手当などの実費弁償の性格を持つものは、報酬に含まれない
- 上の手当のうち課税対象となるものは、「含まれないもの」から除かれている
入管庁は、留学生からの申請で、報酬が理由で不許可になった事例を公表しています。別紙3には、月額13万5,000円と月額17万円の2件が載っています。同時に採用され、同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬は、それぞれ月額18万円と月額20万円でした。
報酬の月額の計算のしかたと、契約書の賃金の欄の書き方は、技人国の雇用契約書・労働条件通知書の書き方で説明しています。
出典:e-Gov法令検索「上陸基準省令」、出入国在留管理庁「明確化等について」2(3)、「別紙3(許可・不許可事例)」
カテゴリー1〜4の区分
申請で提出する書類は、所属機関(外国人が働く会社や団体)のカテゴリーで変わります。カテゴリーは所属機関の区分で、上場しているかどうかや、前年分の源泉徴収税額などで1〜4に分かれます。
| カテゴリー | 当てはまる所属機関 | 区分を証明する文書 |
|---|---|---|
| 1 | 日本の証券取引所に上場している企業、保険業を営む相互会社、日本または外国の国・地方公共団体、独立行政法人、特殊法人・認可法人、日本の国・地方公共団体認可の公益法人、法人税法別表第1に掲げる公共法人、イノベーション創出企業、一定の条件を満たす企業等 | 四季報の写し、主務官庁の設立許可を証明する文書の写し、認定証等の写しなど |
| 2 | 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表で、源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人。在留申請オンラインシステムの利用申出が承認された機関(条件は表の下) | 前年分の法定調書合計表の写し。または、利用申出の承認を証明する文書 |
| 3 | 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出した団体・個人(カテゴリー2を除く) | 前年分の法定調書合計表の写し |
| 4 | 1〜3のいずれにも当てはまらない団体・個人 | なし |
カテゴリーを証明する文書を出せない場合は、カテゴリー4として扱われます。
カテゴリー2のうち、オンラインシステムの利用申出による区分には条件があります。カテゴリー2と同様の添付資料での申請を希望し、カテゴリー審査に係る資料を提出した機関が対象です。
カテゴリー1の「一定の条件を満たす企業等」には、くるみん認定企業、えるぼし認定企業、健康経営優良法人などが挙がっています。
申請の時点で前年分の法定調書合計表が完成していない場合は、前々年分を提出します。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」区分(所属機関)、「一定の条件を満たす企業等について」(令和2年1月)、「就労資格Q&A」Q12
認定・変更の申請で提出する書類
カテゴリー1・2は、原則として、申請書とカテゴリーを証明する文書などで足ります。カテゴリー3・4は、会社と本人の資料が加わります。表は、在留資格認定証明書交付申請(認定)と在留資格変更許可申請(変更)の書類です。
| 提出書類 | カテゴリー1・2 | カテゴリー3 | カテゴリー4 |
|---|---|---|---|
| 申請書、写真 | ○ | ○ | ○ |
| 返信用封筒(認定)/パスポートと在留カードの提示(変更) | ○ | ○ | ○ |
| カテゴリーを証明する文書 | ○ | ○ | - |
| 専門士・高度専門士の称号を証明する文書 | △ | △ | △ |
| 派遣契約に基づいて就労する場合の書類 | △ | △ | △ |
| 活動の内容等を明らかにする資料(労働条件を明示する文書など) | - | ○ | ○ |
| 学歴・職歴その他の経歴等を証明する文書(履歴書、卒業証明書など) | - | ○ | ○ |
| 登記事項証明書 | - | ○ | ○ |
| 事業内容を明らかにする資料(案内書など) | - | ○ | ○ |
| 直近の年度の決算文書の写し(新規事業の場合は事業計画書) | - | ○ | ○ |
| 所属機関の代表者に関する申告書(参考様式) | - | ○ | ○ |
| CEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料 | - | △ | △ |
| 法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料 | - | - | ○ |
○は提出するもの、△は当てはまる場合に提出するもの、-は入管庁の一覧で求められていないものです。
最後の行は、源泉徴収の免除を受ける機関なら免除証明書などです。それ以外の機関は、次の2つを提出します。
- 給与支払事務所等の開設届出書の写し
- 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し)。納期の特例を受けている場合は、その承認を明らかにする資料
在留資格取得許可申請も、カテゴリーごとの書類は同じです。入管庁は、審査の過程で、一覧に載っていない資料を求める場合があるとしています。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」、提出書類チェックシート(認定・共通、認定・カテゴリー3・4、変更・共通、変更・カテゴリー3・4)
更新の申請で提出する書類
在留期間更新許可申請では、カテゴリー3・4の場合に、申告書と住民税の証明書が加わります。
| 提出書類 | カテゴリー1・2 | カテゴリー3 | カテゴリー4 |
|---|---|---|---|
| 申請書、写真、パスポートと在留カードの提示 | ○ | ○ | ○ |
| カテゴリーを証明する文書 | ○ | ○ | - |
| 派遣契約に基づいて就労する場合の書類 | △ | △ | △ |
| 所属機関の代表者に関する申告書(参考様式) | - | ○ | ○ |
| 住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書 | - | ○ | ○ |
住民税の証明書は、1年間の総所得と納税状況が記載されたものです。提出できない場合は、理由書(任意の様式)と、源泉徴収票や給与明細などを提出します。
- 活動の内容等を明らかにする資料(労働条件を明示する文書など)
- 登記事項証明書
- 事業内容を明らかにする資料
- 直近の年度の決算文書の写し(新規事業の場合は事業計画書)
- CEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料(主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合)
- 法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする資料(カテゴリー4のみ)
転職していなくても、カテゴリー3・4の所属機関で、当初申請していた業務内容から言語能力を用いた対人業務等に変わった場合は、言語能力の資料を提出します。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」、「【更新】提出書類チェックシート」、「就労資格Q&A」Q23
2026年に変わった提出書類
2026年3月と4月に、派遣で働く場合の書類と、カテゴリー3・4の書類が変わりました。上の2つの表には、この変更を反映しています。
| いつの申請から | 対象 | 提出する書類 |
|---|---|---|
| 2026年3月9日の申請分から | 派遣契約に基づいて就労する場合(全カテゴリー) | 申請人の派遣労働に関する誓約書(派遣元用・派遣先用)、労働条件通知書(雇用契約書)と労働者派遣個別契約書の写し。更新では、派遣元管理台帳、派遣先管理台帳、就業状況報告書の写しも(直近の在留期間中の資料も提出) |
| 2026年4月15日以降の申請から | カテゴリー3・4 | 所属機関の代表者に関する申告書(参考様式) |
| 2026年4月15日以降の申請から | カテゴリー3・4で、主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合 | 業務上使用する言語について、CEFR・B2相当の言語能力を有することを証する資料 |
申請の時点で派遣先が確定していない場合は、許可を受けられません。ただし、新規採用者への採用直後の研修を終えた後でなければ派遣先が決まらない場合は、その事情を踏まえて審査されます。派遣で働く場合の書類の全体は、技人国の派遣形態の取扱いで説明しています。
言語能力の資料を出すのは、認定・変更・取得の申請と、業務内容の変更や転職などで言語能力を用いた業務に主に従事することになった後の更新です。以前から同様の業務を続けている人の更新では、提出は不要です。
提出が不要な場合や、カテゴリー1・2の所属機関でも、入管が審査の中で提出を求めることがあります。対象の業務と、CEFR・B2相当と評価される条件は、技人国の言語能力の証明資料にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」【お知らせ】、「在留資格「技術・人文知識・国際業務」をもって派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(令和8年7月)、「別紙4(言語能力を用いる対人業務)」
留学生を新卒で採用する場合
「留学」からの在留資格変更許可申請では、申請人の条件によって、所属機関がカテゴリー2として扱われます。次のいずれかに当てはまる人です。
- 日本の大学院、大学、短期大学を卒業した人(卒業予定を含む)
- 海外の優秀大学を卒業した人(3つの世界ランキングのうち2つ以上で、上位300位に入っている外国の大学)
- 「留学」から就労資格に変更して就労し、その後その所属機関で在留期間を更新した人を、現に受け入れている機関で就労する人
この扱いで申請するときは、カテゴリーを証明する文書として、提出書類省略に関する説明書を提出します。
卒業の前でも、卒業見込証明書があれば申請は受け付けられます。入管庁は、例年3月に大学等を卒業する留学生の申請を、12月から受け付けています。結果は、卒業証明書を提出した後に渡されます。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」在留資格変更許可申請、「就労資格Q&A」Q13
申請の種類と、審査にかかる日数
入管庁の標準処理期間は、認定が1か月〜3か月、変更が1か月〜2か月、更新が2週間〜1か月です。これとは別に、入管庁は、実際にかかった日数の全国平均を、在留資格ごとに毎月公表しています。
| 申請の種類 | 使う場面 | 標準処理期間 | 技人国の平均日数(2026年7月許可分) |
|---|---|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請 | 海外から呼ぶ | 1か月〜3か月 | 49.8日(交付まで) |
| 在留資格変更許可申請 | 留学などから切り替える | 1か月〜2か月 | 72.9日(許可の告知まで) |
| 在留期間更新許可申請 | 在留期間を延ばす | 2週間〜1か月 | 40.8日(許可の告知まで) |
平均日数は、申請の受理から許可までの日数です。追加資料を求められてから提出するまでの日数を含み、不許可や取下げは含みません。
入管庁は、例年、4月の就職時期に向けて申請が増え、就労資格の審査期間が長くなる傾向があるとしています。
更新の申請は、在留期間の満了する3か月前からできます(6か月以上の在留期間を持つ人の場合)。在留期間内に許可を受けたい場合について、入管庁は、満了する3か月前から45日前までの申請に努めるよう案内しています。
認定の申請は、外国人本人か、受け入れる機関の職員(代理人)が行います。変更と更新は、原則として外国人本人が申請します。
認定の申請に手数料はかかりません。変更と更新の手数料は、在留手数料の金額表にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(令和8年7月許可分)、「在留資格認定証明書交付申請」、「在留資格変更許可申請」、「在留期間更新許可申請」、「在留期間内での変更又は更新許可を希望する場合について」、「就労資格Q&A」Q5
在留期間の決まり方
在留期間は、5年、3年、1年、3月のいずれかで、入管が総合的に判断して決めます。入管庁がQ&Aで挙げている判断の材料は、次の3つです。
- 就労予定期間
- 外国人本人の活動実績と、公的義務の履行状況
- 契約機関の事業規模・事業実績など
派遣で働く場合は、派遣契約期間に応じた在留期間が決定されます。
入国・在留審査要領では、契約機関がカテゴリー1・2であることが、5年の区分の条件の1つに挙がっています(当てはまらない場合の別の条件も定められています)。契約機関がカテゴリー4の場合は、1年の区分に挙がっています。
カテゴリーだけで在留期間が決まるわけではありません。在留期間と就労予定期間の関係は、報酬の節で挙げた雇用契約書の記事に、表でまとめています。
出典:出入国在留管理庁「就労資格Q&A」Q8、「派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(令和8年7月)、入国・在留審査要領第12編第2章第15節第1の6
採用した後・転職のときの届出
技人国で在留する人が転職したときは、本人が14日以内に、所属(契約)機関に関する届出を行います。届出先は出入国在留管理庁長官で、根拠は入管法第19条の16第2号です。
| 場面 | 手続き | 行う人 |
|---|---|---|
| 契約機関との契約が終了した、新たな契約を結んだ | 所属(契約)機関に関する届出(14日以内) | 外国人本人 |
| 外国人を雇用した、雇用を終了した | 中長期在留者の受入れに関する届出(努力義務。ハローワークに外国人雇用状況の届出をする事業主は対象外) | 事業主 |
| 採用後の業務が、本人の在留資格で行える活動かを確かめたい | 就労資格証明書の交付申請 | 外国人本人 |
すでに技人国を持っている人を採用し、採用後も技人国に当たる活動を続ける場合、在留資格変更許可申請は不要です。
出典:出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」、「就労資格Q&A」Q2〜Q4
よくある質問
雇用理由書は、提出が必要ですか?
法令で提出を求められている書類ではありません。ただし、入管庁は、認定と変更の申請について、業務の内容をより具体的に確認する必要があると判断した場合に、雇用理由や職務内容の詳細な説明文などの追加提出を求める場合があるとしています。書き方は、技人国の雇用理由書の書き方で説明しています。
技能実習や特定技能での経験は、実務経験に数えられますか?
単に技能実習や特定技能で実務経験を積んだことだけでは、上陸基準省令の「実務経験」を満たすものとして取り扱われません。入管庁は、特定技能1号から技人国に変更してキャリアアップを図ることは想定していない、と説明しています。
出典:出入国在留管理庁「就労資格Q&A」Q22・Q41
まとめ
技人国は、自然科学・人文科学の分野の技術や知識を要する業務と、外国の文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務のための在留資格です。本人には学歴か実務経験が、報酬には日本人と同等額以上であることが求められます。
提出書類は、所属機関のカテゴリー1〜4で変わります。カテゴリー3・4は、2026年4月15日以降の申請から、所属機関の代表者に関する申告書などが加わっています。
採用を決める前に、担当させる業務の内容、本人の専攻と業務の関連性、自社のカテゴリーの3つを確かめてください。入社日が決まっている場合は、標準処理期間と直近の平均日数から、申請の時期を逆算しておくと安心です。
参考資料
- 出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」と提出書類チェックシート(2026年10月9日閲覧)
- 出入国在留管理庁「「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について」(最終改定2026年4月)本文、別紙1・3・4・5・6
- 出入国在留管理庁「一定の条件を満たす企業等について」(2020年1月)
- 出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」をもって派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(2026年7月)
- 出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(2026年7月)
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(令和8年7月許可分)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」
- 出入国在留管理庁「在留期間内での変更又は更新許可を希望する場合について」
- 出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」
- 出入国在留管理庁「入国・在留審査要領」第12編第2章第15節
- 出入国管理及び難民認定法 別表第一の二、第19条の16
- 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令(技術・人文知識・国際業務の項)




