※この記事は、2026年10月9日時点の法令と出入国在留管理庁(入管庁)の公表資料に基づいています。
配偶者ビザとは、日本人と結婚した外国人が日本で暮らすための在留資格「日本人の配偶者等」の通称です。在留期間は5年・3年・1年・6月のいずれかで、入管法の就労の制限は、この在留資格にはかかりません。
手続きは、海外からの呼び寄せ、ほかの在留資格からの変更、在留期間の更新の3つです。この記事では、対象者、手続きごとの必要書類、審査期間、在留期間の全体を、入管庁の公表資料と、審査要領に沿ってまとめます。
目次
配偶者ビザ(日本人の配偶者等)とは
配偶者ビザの正式な名前は、在留資格「日本人の配偶者等」です。対象は、入管法の別表第二で次の3つに決まっています。
| 入管法が定める対象 | 入管庁が挙げる該当例 |
|---|---|
| 日本人の配偶者 | 日本人の夫または妻 |
| 日本人の特別養子 | 特別養子 |
| 日本人の子として出生した者 | 実子 |
以下では、日本人の配偶者の場合を扱います。
入管法第19条が働ける範囲を制限しているのは、別表第一の在留資格です。「日本人の配偶者等」は別表第二の在留資格で、この制限の対象に入っていません。
結婚した相手が日本人ではなく、永住者または特別永住者の場合は、別の在留資格「永住者の配偶者等」になります。在留期間は同じく5年・3年・1年・6月です。
出典:出入国管理及び難民認定法第19条第1項・別表第二、出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」」「在留資格「永住者の配偶者等」」
対象になる「配偶者」の範囲
対象になるのは、法律上の婚姻が続いていて、夫婦としての共同生活の実体がある人です。
入管法の別表第二には「日本人の配偶者」としか書かれていません。範囲の考え方は、入管の職員向けの文書「入国・在留審査要領」に書かれています。
- 現に婚姻関係中の人をいう。相手が死亡した人、離婚した人は含まれない
- 双方の国籍国で法的に夫婦関係にあり、配偶者として認められていることと、日本でも配偶者として扱われる人であることが必要。このため、内縁の配偶者は認められない
- 法律上の婚姻関係が成立していても、同居し、互いに協力し、扶助しあって社会通念上の夫婦の共同生活を営むという婚姻の実体を伴っていない場合は、在留資格に当てはまると認められない
- 社会通念上の夫婦の共同生活を営むといえるためには、合理的な理由がない限り、同居して生活していることを要する
同じ文書には、申請人(外国人本人)が日本人の配偶者と別居している場合の扱いを書いた項目もあります。ただし、開示された文書では中身が黒塗りで、読むことができません。
婚姻に実体があるかどうかは、入管が、質問書や夫婦間の交流が確認できる資料などの提出資料から判断します。
収入の基準は公表されているか
収入がいくら必要かという金額の基準は、入管庁の公表資料に書かれていません(2026年10月時点)。提出書類の一覧にあるのは、「日本での滞在費用を証明する資料」です。
変更と更新の審査で考慮する事項は、入管庁のガイドラインに挙がっています。その1つが、公共の負担になっておらず、将来も安定した生活が見込まれることです。これは世帯単位で認められれば足ります。
出典:出入国管理及び難民認定法別表第二、「入国・在留審査要領」第12編第2章第28節、出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」、「在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者である場合)」
手続きは3つ:呼び寄せ・変更・更新
どの手続きになるかは、外国人の配偶者がいまどこにいて、どの在留資格を持っているかで決まります。
| 在留資格認定証明書交付申請(呼び寄せ) | 在留資格変更許可申請 | 在留期間更新許可申請 | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 新しくこの在留資格で日本への入国を希望する人 | 既にほかの在留資格で日本に滞在している人 | この在留資格で引き続き滞在する人 |
| 申請の時期 | 入国の前に、余裕をもって | 変更の事由が生じたときから、在留期間の満了日まで | 在留期間の満了日まで(6か月以上の在留期間を持つ人は、満了する3か月前から) |
| 提出先 | 居住予定地、または代理人になる親族の住所地を管轄する地方出入国在留管理官署 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署 |
| 標準処理期間 | 1か月〜3か月 | 1か月〜2か月 | 2週間〜1か月 |
| 手数料 | かからない | 許可されるときにかかる | 許可されるときにかかる |
3つとも、オンラインで申請できます。
変更と更新の手数料は、申請の方法(窓口かオンラインか)と、許可された在留期間の長さで決まります。金額は在留資格の手数料の改定にまとめています。
どの手続きに当たるか判断がつかない方は、配偶者ビザのご相談で、状況を一緒に確認します。
出典:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」「出入国審査・在留審査Q&A」Q4
海外から呼び寄せるとき(在留資格認定証明書)
海外にいる配偶者を呼び寄せるときは、日本人である配偶者が代理人になり、在留資格認定証明書の交付を申請できます。
在留資格認定証明書は、日本に入国しようとする外国人が、上陸のための条件に適合していることを、入国前にあらかじめ証明してもらう書類です。
- 外国人本人か代理人が、地方出入国在留管理官署に在留資格認定証明書の交付を申請する。日本人と結婚して入国する場合は、日本人である配偶者が代理人になる
- 証明書が交付されたら、海外にある日本の大使館・総領事館(在外公館)で証明書を提示し、査証(ビザ)の発給を受ける
- 交付された日から3か月以内に来日し、上陸の申請をする(証明書の有効期間は3か月)
証明書を持っているだけでは入国できません。入管庁は、在外公館で必ず査証の発給を受けるよう案内しています。
出典:出入国管理及び難民認定法第7条の2、出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」「出入国審査・在留審査Q&A」Q3・Q5・Q6
日本にいる人が変更・更新するとき
日本に住んでいる外国人の配偶者は、本人が、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に申請します。届出済みの行政書士などが取り次ぐ場合も、本人が日本に滞在していることが必要です。
ほかの在留資格から変更する
入管庁は、これまでの在留資格の活動を行わなくなり、既に身分関係に変更が生じている場合は、速やかに申請するよう案内しています。
短期滞在からの変更は、「やむを得ない特別の事情」に基づく場合を除き、許可されません(入管法第20条第3項)。入管庁が案内している進め方は、短期滞在から配偶者ビザへの変更で説明しています。
在留期間を更新する
更新は、在留期間が満了する3か月前から申請できます(6か月以上の在留期間を持つ人の場合)。
入管庁は、在留カードを持つ人が在留期間内に許可を受けたい場合、満了する3か月前から45日前までの申請に努めるよう案内しています。満了日を過ぎて審査が続くと、マイナンバーカードや預貯金口座の利用に制限が出る場合があるためです。
海外に滞在している間に更新の時期が来る方は、配偶者ビザの更新は海外滞在中にできる?をご覧ください。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者である場合)」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」「在留期間内での変更又は更新許可を希望する場合について」
必要書類の一覧
必要書類は、手続きごとに入管庁が一覧で示しています。変更は認定とほぼ同じで、更新では結婚証明書・質問書・交流の資料が一覧にありません。一覧にない資料を、審査の中で求められることはあります。
| 書類 | 認定 | 変更 | 更新 |
|---|---|---|---|
| 申請書(手続きごとの様式) | ○ | ○ | ○ |
| 写真 1葉 | ○ | ○ | ○ |
| 配偶者(日本人)の戸籍謄本(全部事項証明書) | ○ | ○ | ○ |
| 申請人の国籍国の機関が発行した結婚証明書 | ○ | ○ | — |
| 日本での滞在費用を証明する資料 | ○ | ○ | ○ |
| 配偶者(日本人)の身元保証書 | ○ | ○ | ○ |
| 配偶者(日本人)の世帯全員の記載のある住民票の写し | ○ | ○ | ○ |
| 質問書 | ○ | ○ | — |
| 夫婦間の交流が確認できる資料(スナップ写真2〜3葉など) | ○ | ○ | — |
| 返信用封筒 | ○ | — | — |
| パスポートと在留カードの提示 | — | ○ | ○ |
- 日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを出す
- 外国語の書類には、日本語の訳文を付ける
- 戸籍謄本は、申請人との婚姻の事実が記載されたものを出す。記載がなければ、認定と変更では婚姻届出受理証明書も出す
- 滞在費用の資料は、費用を負担する人の直近1年分の住民税の課税(非課税)証明書と納税証明書。入国後間もない場合や転居などでこれらで証明できないときは、預貯金通帳の写しや雇用予定証明書などを出す
- 審査の過程で、一覧にない資料を求められる場合がある
質問書
質問書は、認定と変更で出す全8ページの書類です。結婚に至った経緯、夫婦の会話で使う言語、結婚歴、来日と渡航の時期、親族などを記入し、日本人の配偶者(質問書でいう「配偶者」)が署名します。
様式には、事実に反する記入が判明した場合、審査上不利益な扱いを受ける場合や罪に問われる場合があると書かれています。
身元保証書
身元保証書は、身元保証人が、申請人の滞在費・帰国旅費・法令の遵守の3つを法務大臣に保証する書類です。入管庁は、身元保証人には日本に居住する配偶者(日本人)になってもらうとしています。
入管庁は、保証した事項に法的な強制力はなく、いわば道義的責任を課すものだと説明しています。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」(配偶者である場合)」掲載の提出書類一覧・質問書・身元保証書、「出入国審査・在留審査Q&A」Q53
審査にかかる期間
「日本人の配偶者等」の審査は、全国平均で、認定が106.5日、変更が57.4日、更新が45.2日です(令和8年7月許可分)。
| 手続き | 処分までの平均日数 | うち審査終了までの日数 | 標準処理期間 |
|---|---|---|---|
| 認定(在留資格認定証明書の交付) | 106.5日 | — | 1か月〜3か月 |
| 変更 | 57.4日 | 47.3日 | 1か月〜2か月 |
| 更新 | 45.2日 | 33.2日 | 2週間〜1か月 |
平均日数は、2026年7月に許可された分の、申請の受理から許可(認定は交付)までの日数です。追加資料を求められた場合は、提出までの日数も含まれます。不許可になった申請と取り下げた申請は含まれません。
変更と更新の「処分まで」は、入管で許可を告知される日までを数えます。標準処理期間は、在留資格を問わず手続きごとに入管庁が示している期間です。
認定の平均は、標準処理期間の上限の3か月を超えています。入国したい日が決まっている方は、その日から逆算して申請の時期を決めてください。東京出入国在留管理局の管轄で当事務所が申請した例は、配偶者ビザの認定申請は何か月かかる?にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(令和8年7月許可分)、「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」
在留期間は5年・3年・1年・6月
在留期間は、5年・3年・1年・6月のうちのどれかに、審査で決まります。4つの期間は、入管法施行規則の別表第二で決まっています。
どの期間にするかの運用は、「入国・在留審査要領」に書かれています。以下は、日本人の配偶者についての運用です。
- 申請人が、入管法上の届出(住居地の届出など)の義務を果たしている
- 各種の公的義務を果たしている
- 学齢期の子がいる親の場合、子が小学校または中学校(インターナショナルスクールなどを含む)に通学している
- 主たる生計維持者が、納税義務を果たしている
- 婚姻と配偶者の身分に基づく生活の継続が見込まれる(婚姻後の同居期間が3年を超える場合に限る)
1〜3は、上陸時に在留期間を決める際には適用されない
同じ文書は、刑事処分を受けた人について、犯罪と刑事処分の内容などを踏まえて、在留の可否と在留期間を検討するとしています。この後に続く項目は、開示された文書では黒塗りです。5つを満たせば必ず5年になる、という意味ではありません。
- 3年(次のいずれか)
- 5年・1年・6月のどれにも当てはまらない- 5年だった人が、更新の際に上の1〜4のいずれかに当てはまらず、生活の継続は見込まれる
- 1年(次のいずれか)
- 3年だった人が、更新の際に上の1〜4のいずれかに当てはまらない- 婚姻を取りまく状況からみて、生活の継続性を1年に1度確認する必要がある- 在留状況などからみて、1年に1度その状況を確認する必要がある- 滞在予定期間が6か月を超え1年以内
- 6月(次のいずれか)
- 離婚調停または離婚訴訟が行われている(夫婦双方に婚姻を続ける意思がなく、配偶者としての活動が見込まれない場合を除く)- 夫婦の一方が離婚の意思を明確にしている- 滞在予定期間が6か月以下
日本人の配偶者には、永住許可に必要な在留年数の特例があります。必要な婚姻期間と在留年数は、申請の時期で変わります。永住許可ガイドラインの改定内容にまとめています。
出典:出入国管理及び難民認定法施行規則 別表第二、「入国・在留審査要領」第12編第2章第28節、出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」第3
よくある質問
日本で先に婚姻届を出したため、相手の国の結婚証明書が発行されません。どうすればよいですか?
結婚証明書を提出できない事情を、任意の書面に書いて提出します。入管庁がQ&A(Q51)で示している方法です。
夫婦とも海外に住んでいます。日本人配偶者が日本にいなくても、呼び寄せの申請はできますか?
日本に住んでいる親族が代理人になれば、申請そのものは出せます。入管法施行規則は、「日本人の配偶者等」の代理人を「本邦に居住する本人の親族」と定めています(別表第四)。
一方、提出書類一覧は、身元保証人を「日本に居住する配偶者(日本人)」としています。施行規則も、提出資料を「本邦に居住する当該日本人の身元保証書」と定めています(別表第三)。日本人配偶者が海外に住んでいる場合の身元保証書や住民票の扱いは、一覧にもQ&Aにも書かれていません(2026年10月時点)。
離婚や死別をしたら、在留資格はどうなりますか?
離婚または死別したときは、14日以内に、入管庁へ届け出る義務があります(入管法第19条の16)。届出とは別に、配偶者としての活動を継続して6か月以上行わないで在留していると、法務大臣は在留資格を取り消すことができます。正当な理由がある場合は除かれます(入管法第22条の4第1項第7号)。
入管庁は、取消しを行わない主な事例として、DVを理由に一時的に避難している場合や、離婚調停・離婚訴訟中の場合などを公表しています。取り消すかどうかは、個別の状況に基づいて判断されます。
出典:出入国在留管理庁「配偶者に関する届出」「在留資格の取消し(入管法第22条の4)」「配偶者の身分を有する者としての活動を行わないことに正当な理由がある場合等在留資格の取消しを行わない具体例について」
まとめ
配偶者ビザは、在留資格「日本人の配偶者等」の通称です。対象は、法律上の婚姻が続いていて、夫婦としての共同生活の実体がある人です。
手続きは、海外からの呼び寄せ(在留資格認定証明書交付申請)、ほかの在留資格からの変更、在留期間の更新の3つです。全国平均の審査日数は、認定106.5日、変更57.4日、更新45.2日です(令和8年7月許可分)。
最初に、自分がどの手続きに当たるかを確かめてください。次に、入管庁の提出書類一覧で必要な書類を確認し、入国したい日や在留期間の満了日から逆算して、申請の時期を決めます。
参考資料
- 出入国管理及び難民認定法第7条の2、第19条、第19条の16、第20条、第21条、第22条の4、別表第二
- 出入国管理及び難民認定法施行規則 別表第二、別表第四
- 出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」」
- 出入国在留管理庁「在留資格「日本人の配偶者等」(外国人(申請人)の方が日本人の配偶者(夫又は妻)である場合)」(提出書類一覧、質問書、身元保証書)
- 出入国在留管理庁「在留資格「永住者の配偶者等」」
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」「在留資格変更許可申請」「在留期間更新許可申請」
- 出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(令和8年7月許可分)
- 出入国在留管理庁「在留期間内での変更又は更新許可を希望する場合について」
- 出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」Q3〜Q6、Q51、Q53、Q55
- 出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(2008年3月策定、最終改正2026年6月)
- 出入国在留管理庁「配偶者に関する届出」
- 出入国在留管理庁「在留資格の取消し(入管法第22条の4)」
- 法務省入国管理局「配偶者の身分を有する者としての活動を行わないことに正当な理由がある場合等在留資格の取消しを行わない具体例について」(2012年7月)
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」
- 出入国在留管理庁「入国・在留審査要領」第12編「在留資格」第2章第28節(開示文書。入管庁のサイトでは公開されていません)




