短期滞在から配偶者ビザへの変更はできる?2026年3月の取扱い明確化で知っておくべきこと

ブログ

短期滞在から配偶者ビザへの変更はできる?2026年3月の取扱い明確化で知っておくべきこと
公開日: 2026年4月3日
カテゴリ: 配偶者ビザ

短期滞在から配偶者ビザへの変更はできる?2026年3月の取扱い明確化で知っておくべきこと

外国籍の配偶者と一緒に日本での生活を始めようとするとき、入国日は単なる予定ではありません。すでに日本にいて配偶者の到着を待っている方も、海外から二人で一緒に移住を計画している方も、引越し、就職、住居の契約——生活のスタートはすべて、配偶者の入国日を軸に組み立てていくものです。

だからこそ、COEの審査が間に合わないとわかったとき、「とりあえず短期滞在で入国して、あとから切り替えよう」という考えが浮かぶのも無理のない流れです。

ただ、2026年3月、入管庁はその「切り替え」についての取扱いを明確にしました。すでにその方法で依頼を進めている方も、一度確認していただきたい内容となっています。

短期滞在からの在留資格変更は、原則できない

入管法第20条には、「短期滞在」からほかの在留資格への変更は、「やむを得ない特別の事情がある場合でなければ許可しない」と定められています。

つまり、観光や短期訪問を目的とした「短期滞在」は、最初から「日本に長く住む」ためのビザではありません。入国した後で「やっぱり住みたい」と思っても、原則として変更は認められないということです。

では「やむを得ない特別の事情」とは?これについて明確な定義が公表されているわけではないのですが、実務上は婚姻の成立、妊娠、病気で帰国できない状況などが該当するとされてきました。

実際に、以前ご相談に来られたお客様の中に、かつて短期滞在から「日本人の配偶者等」への変更が認められた経験をお持ちの方がいらっしゃいました。ただし、それはあくまでも以前の話であり、今回の通達により取扱いが明確化されています。

実務上存在していた「グレーゾーン」のルート

もう一つ、知っておいていただきたいのが、実務の中で使われてきた方法です。

短期滞在で入国した後、日本国内から在留資格認定証明書(COE)を申請し、COEが交付された段階で在留資格の変更申請を行う、というやり方です。

COEとは、「この人は在留資格の要件を満たしている」と入管が認めた証明書です。本来は海外にいる人が日本に入国する際に使うものですが、「COEが取れているということは要件を満たしている証拠なのだから、変更申請の根拠になるはずだ」という理屈で、この方法が一部で使われてきました。

入管の判断に一定の裁量があったため、通るケースもあれば通らないケースもある、いわばグレーゾーンの運用でした。

2026年3月27日、入管庁が見解を明確にした

Q55に追記された内容

2026年3月27日、入管庁はこのグレーゾーンの運用を明確にしました。

出入国在留管理庁は、ホームページ上の「出入国審査・在留審査Q&A」のQ55(短期滞在からの在留資格変更)に、以下の一文を追記しました。

「単に本邦に在留中に在留資格認定証明書が交付されたことをもって、やむを得ない特別の事情に該当するものではありません」

つまり、「COEが取れたから」という理由だけでは、短期滞在からの変更は認めないということを、今回明確に示した形です。

なぜこのタイミングだったのか

背景として、COEの審査が長期化していることが関係しているかもしれません。例えば、東京入管では申請から3ヶ月が経過した時点で確認すると「審査に半年ほど要するケースが出ている、もしくは以上審査に要している場合も」と回答されることもある状況です。

審査が長引くほど、「短期滞在でまずは入国してCOEを待つ」という行動を取る方が増えやすくなります。今回の明確化は、そうした運用を整理するためのものだったとのかもしれません。

なぜ短期滞在で入国してしまうのか

「最初から正規のビザで入国すればいいのに」と思われるかもしれません。私自身もそう思います。ただ、こうした状況に至る背景には、さまざまな事情があります。

  • 観光で来日している間に婚姻が成立してしまったケース
  • COEの審査が入国希望日に間に合わず「入国日だけは予定通りに」と判断せざるを得なかったケース
  • 審査の長期化を見越して滞在中に手続きを進めようとしたケース

気持ちはよくわかります。ただ、短期滞在の期間中は在留カードが発行されず、銀行口座の開設も、住居の賃貸契約も難しいのが実態です。冷静に考えると、正規のルートで準備を進める方が、結果として早く安定した生活をスタートできるのではないでしょうか。

では、実際にどうすればいいのか

正規ルートはCOEの早期申請

正規の流れはシンプルです。

  1. 海外から在留資格認定証明書(COE)を申請
  2. COE交付後、現地の日本大使館・領事館でビザを申請
  3. ビザを使って「日本人の配偶者等」として日本に入国

日本人の配偶者等の審査期間は全国平均で約3ヶ月(26年1月)ですが、東京入管管轄では半年近くかかるケースも出ています(もしくはそれ以上)。希望の入国日から逆算して、できる限り早めに動き出すことが大切です。

入国日にこだわりがある場合

「どうしてもこの日までに入国したい」という事情がある場合は、先にCOEを申請しておき、審査が入国希望日に間に合わなかった場合は短期滞在でいったん入国する、というプランを立てることはできます。

ただし、その場合のゴールは「短期滞在からの変更」ではありません。短期滞在中にCOEが交付されたら、一度出国して本国の大使館でビザを取得し、正規の在留資格で再入国する、という流れが現実的です。二度の渡航は手間ですが、確実に在留資格を取得できるルートです。

申請をスムーズに進めるために

正規の手続きを踏むことが、結果的に最も確実で早いルートです。ただ、正規の手続きを踏めば必ず許可が下りるかというと、そうとも言い切れません。

たとえば、申請人の状況によっては、入管が懸念を持ちやすいポイントがあらかじめ想定できることがあります。そうした懸念に対して、理由書の中で先手を打って説明しておくことで、審査がスムーズに進みます。

ジプニー行政書士では、お客様のご都合に合わせた申請タイミングの調整や、審査官の目線を意識した書類づくりに力を注いでいます。「正規の手続きを、より確実に」という方向です。

よくあるご質問

Q. 婚姻しているという事情があれば、短期滞在からの変更は認められますか?

婚姻が「やむを得ない特別の事情」に該当するかどうかは、入管の裁量による判断となります。今回の運用明確化を踏まえると、今後はより厳しく審査される可能性があるため、COEを取得して正規の手続きを踏む方法をお勧めします。

Q. 短期滞在(15日・30日)でも変更申請できますか?

変更申請自体は提出できますが、実務上は90日の短期滞在のみが対象とされるケースが一般的です。15日・30日では、在留期限内に結果が出ない可能性が高いです。

Q. COEが取得できれば、変更申請の材料として使えませんか?

今回の通達により、「COEが交付されたこと」だけをもって特別の事情とは認められないことが明確になりました。COEはあくまで「出国して大使館でビザを申請するための証明書」として使うものとご理解ください。

まとめ

  • 短期滞在からの変更は、法律上「やむを得ない特別の事情」がある場合のみ
  • 実務上の「COEを取得して国内変更」というルートは、2026年3月の通達で厳格化された
  • 正規ルートは「COE早期申請 → 本国でビザ取得 → 入国」
  • 入国を急ぐ場合でも、「一度出国してビザを取り直す」のが最も確実

在留資格「日本人の配偶者」申請のことで不安な点があれば、まずは一度ご相談ください。状況に合わせて、プランをご提案します。

Related Service

配偶者ビザ申請サービス

配偶者ビザの申請を行政書士が代行。着手金不要・不許可時全額返金保証。

まずはお気軽にご相談ください

初回60分無料 ・ オンライン対応 ・ 土日祝対応可

無料相談を予約する
無料相談を予約する