※この記事は、2026年10月9日時点の法令と出入国在留管理庁(入管庁)の公表資料に基づいています。
留学ビザ(在留資格「留学」)で日本語学校に入学する人の日本語能力は、試験の証明書か学校の面接で確認することが必須になりました。在留資格の変更と在留期間の更新は、2026年7月1日以降の申請から適用されています。在留資格認定証明書は、2026年10月以降に入学する人の申請からです。
アルバイト(資格外活動)は、日本語学校が3か月に1度、勤務先や時間を確認しています。この記事では、入管庁の通知とQ&Aをもとに、対象になる人・ならない人と、申請の前に確かめることを説明します。
目次
いつの申請から変わったのか
日本語能力の確認は、申請の種類によって始まった時期が違います。アルバイトの確認は、2026年4月に始まっています。
| 変わったこと | いつから |
|---|---|
| 日本語学校によるアルバイトの確認(3か月に1度) | 2026年4月に運用開始 |
| 日本語能力の確認(在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請) | 2026年7月1日以降の申請 |
| 日本語能力の確認(在留資格認定証明書交付申請) | 2026年10月以降に入学する人の申請 |
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第1の3、概要資料
在留資格認定証明書交付申請は、海外から新しく入国する人のための申請です。在留資格変更許可申請は、ほかの在留資格で日本にいる人が「留学」に変えるときの申請です。
入管庁は、この内容を2026年4月10日付けで日本語学校に知らせました。この記事でいう日本語学校は、法務省が告示で定める日本語教育機関と、認定日本語教育機関のことです。
見直し前の様式の「各種確認書」(学校が作る確認の書類)を出してよいとされているのは、次の申請です。
- 変更・更新:2026年6月以前の申請
- 認定:2026年9月以前に入学する人の申請
これから出す変更・更新の申請と、2026年10月以降に入学する人の認定の申請は、新しい確認方法になります。同じ学校のまま更新する方は対象外です(後の節で説明します)。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「留学」」
立場ごとに何が変わったか
変わった内容は、これから入学する人、在学中の人、学校で違います。自分に当てはまる行を確かめてください。
| 立場 | 日本語能力の確認 | アルバイトの把握 |
|---|---|---|
| これから日本語学校に入学する人(認定・変更) | 試験の証明書か学校の面接での確認が必須 | 入学後、3か月に1度、学校が状況を確認する |
| 同じ日本語学校に在学中で、更新する人 | 各種確認書は不要 | 3か月に1度、学校が状況を確認する |
| 日本語学校 | 入学者選考で確認し、各種確認書に書く | 3か月に1度確認し、違反があれば指導する。記録を保存する |
| 大学・専門学校など | 日本語別科と準備教育機関は、日本語学校と同じ確認が必要 | 留学生のアルバイトを管理する体制が求められている |
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第1・第2、「申請に当たっての留意事項」
通知が日本語能力の確認方法を見直したのは、日本語学校と、大学の日本語別科に入学する人です。入管庁の「申請に当たっての留意事項」は、準備教育機関に入学する人にも同じ確認を求めています。
3か月に1度のアルバイトの確認は、入管庁が日本語学校に求めたものです。留学生のアルバイトを管理する体制そのものは、留学生を受け入れるすべての教育機関に、省令で求められています。
日本語能力はどう確認されるのか
日本語学校に入学する人は、A1相当以上の日本語能力を、試験の証明書か学校の面接で確認してもらう必要があります。求められる水準は変わっていません。変わったのは確認の方法です。
| 見直し前 | 見直し後 | |
|---|---|---|
| 求められる水準 | 「日本語教育の参照枠」のA1相当以上 | 同じ |
| 確認の方法 | 150時間以上の日本語学習歴でもよい | 試験の証明書か、学校の面接(オンラインも可)が必須 |
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第1の1
確認の結果は、各種確認書に書かれます。各種確認書は、入学する学校が作る書類です。申請人本人が作るものではありません。
試験で確認した場合は、試験の証明書もあわせて出します。学校が適正校(入管庁が毎年選ぶ、留学生の在籍管理が適正な教育機関)かどうかは関係ありません。
面接での確認の例
入管庁のQ&Aは、面接での確認方法の例を示しています。認められている試験の問題か、同じレベルの問題を10問出し、正答率が試験の合格最低点以上かどうかで確かめる方法です。
学校は、「○問中○問を日本語で正答した(選考基準は○問正答)」のように、確認の内容を各種確認書に具体的に書きます。別の方法でも構いませんが、学校は、上の例と同じ水準以上の方法であることを説明するよう求められています。
通知は、試験の証明書がある場合でも、できる限り面接を行うよう学校に求めています。
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについてのQ&A」(令和8年5月19日現在)Q4、「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第1
A1相当以上と認められる試験
入管庁が掲げている試験は13種類です(2026年10月9日時点)。2種類はA1相当以上を証明する試験、11種類は当面の間A1相当以上とみなす試験です。
| 区分 | 試験 | 基準 |
|---|---|---|
| 証明する試験 | 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic) | A1以上 |
| 証明する試験 | 日本語能力試験(JLPT) | N5以上 |
| みなす試験 | BJTビジネス日本語能力テスト | 300点以上 |
| みなす試験 | J.TEST実用日本語検定 | F級以上、またはFGレベル試験で250点以上 |
| みなす試験 | 日本語NAT-TEST | 5級以上 |
| みなす試験 | STBJ標準ビジネス日本語テスト | 350点以上 |
| みなす試験 | TOPJ実用日本語運用能力試験 | 初級A以上 |
| みなす試験 | J-cert生活・職能日本語検定 | 初級以上 |
| みなす試験 | JLCT外国人日本語能力検定 | JCT5以上 |
| みなす試験 | 実践日本語コミュニケーション検定・ブリッジ(PJC Bridge) | C-以上 |
| みなす試験 | JPT日本語能力試験 | 315点以上、またはJPT Elementaryで68点以上 |
| みなす試験 | 日本語オンラインテスト | JT5以上 |
| みなす試験 | 駿台日本語能力試験(S-JEP) | 300点以上 |
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関への入学をお考えのみなさまへ」
地方出入国在留管理局に出すための証明書を作っている試験では、その証明書を提出します。
確認の対象にならない人
主に、次のどれかに当てはまる方は、各種確認書を出す必要がありません。
- 前回の申請から、在籍する教育機関が変わっていない方
- 別表に載っている国・地域の国籍で、外国の大学などを卒業し、卒業証書などを提出する方
- 専修学校や各種学校で、日本語教育以外の教育を受ける方
- 高等学校で教育を受ける方
出典:出入国在留管理庁「在留資格「留学」」【重要】在留諸申請における各種確認書について
同じ日本語学校に在籍したまま在留期間を更新する方は、1つ目に当たります。日本語だけを学んでいた方が、同じ教育機関でほかの教育を受ける場合は、提出が必要です。
専修学校・各種学校・高等学校の方も、申請書の「日本語能力」や「日本語学習歴」の欄は必ず書きます。
別表に載っている国・地域
入管庁は、別表に載っていない国・地域を「慎重審査対象国」に指定しています。別表に載っているアジアの国・地域は、次の12です。
- 韓国、シンガポール、タイ、台湾
- 中国、中国(香港)、中国(マカオ)
- トルコ、ブルネイ、マレーシア、モルディブ、モンゴル
ベトナム、ネパール、ミャンマー、スリランカ、バングラデシュ、インドネシア、フィリピン、インドは、別表に載っていません。これらの国籍の方は、大学を卒業していても、試験の証明書か面接での確認が必要です。
別表には、ほかに太平洋9、北米2、中南米29、欧州49、中東9、アフリカ9の国・地域が載っています。
出典:出入国在留管理庁「別表掲載国・地域」
アルバイトは学校が3か月に1度確認する
日本語学校は、在籍する留学生のアルバイトの状況を、3か月に1度確認しています。
- 資格外活動の許可を受けているか
- 勤務先の名称(複数あるときは、そのすべて)
- 仕事の具体的な内容
- 毎日のアルバイトの時間
確認の方法は学校に任されていて、本人の自己申告でも構いません。ただし入管庁は、毎日の時間を把握し、どの曜日から数えても週28時間以内に収まっているかを確かめるよう、学校に求めています。
勤務先が複数ある方は、すべての勤務先の合計で数えます。入管庁の参考様式も、時間の欄を「全ての活動先の合計」としています。
入管庁から情報の提供があった、複数の勤務先で働く留学生については、学校は特に慎重に確認するよう求められています。
留学生のアルバイトは、資格外活動の許可(包括許可)を受けたうえで、1週間に28時間以内です。風俗営業が営まれている店舗などで働くことは認められていません。
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第2、Q&A(令和8年5月19日現在)Q7・Q9、「在留資格「留学」に係る適正化について」、「資格外活動許可について」
上限を超えていた場合はどうなるのか
学校が指導し、それでも改善しない場合は、学校から入管に報告されます。流れは次のとおりです。
- 学校が、許可の内容に反する状況を見つける
- 学校が指導して直ちに改善させ、改善したことをもう一度確認する
- 学校が、確認の結果と指導の記録を保存する
- 指導しても改善しない場合、学校が最寄りの入管(出入国在留管理官署)に報告する
- 入管庁が内容に応じて調査し、在留審査に反映する
留学生から「雇用主が週28時間を超える勤務を強いている」という報告があった場合も、学校は入管に報告します。
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」第2、概要資料
入管庁は、制限時間を超えてアルバイトをした場合について、退去強制になったり、在留期間の更新が認められず学業を続けられなくなったりする場合があると案内しています。
更新のときに出す書類が増える場合
日本語学校の更新用の提出書類一覧表には、「直近の在留期間更新許可申請時において、資格外活動許可に係る指導を受けている場合」に出す書類が決められています。適正校のうち、特に在籍管理が適正と認められた学校(クラスⅠ)の一覧表では、次のような書類です。
- 滞在費支弁に関する申告書
- 本国での収入または資産の額を証明する資料(本人が滞在費を払う場合)
- 住民税の課税証明書と納税証明書(アルバイト収入を滞在費に充てている場合。アルバイトが1年未満なら給与明細書の写し)
- 送金証明書(本人以外が滞在費を払う場合)
出典:出入国在留管理庁「在留資格「留学」」在留期間更新許可申請の提出書類一覧表
申請の前に確かめておくこと
入学前の方は日本語能力の確認方法を、在学中の方は毎日のアルバイト時間の記録を、先に確かめておくと安心です。
| 立場 | 確かめること |
|---|---|
| これから入学する方 | 試験の証明書を用意するか、学校の面接を受けるか。試験なら、表の基準に届いているか |
| 在学中の方 | 勤務先ごとの毎日の時間を記録しているか。合計が週28時間以内か |
| 学校を変える方 | 新しい学校が各種確認書を作る。移籍した日から14日以内に、所属機関に関する届出を出す |
学費と生活費の計画も見直しておきます。入管庁は、学費・生活費の全額をアルバイトで賄うことは認められないとしています。
アルバイトの時間や収入の説明に不安がある方は、留学の在留資格に関するご相談で、申告の内容と実態にズレがないかを更新の前に一緒に確認します。
出典:出入国在留管理庁「所属(活動)機関に関する届出」、「申請に当たっての留意事項」
見直しの背景
今回の見直しは、2026年1月23日に関係閣僚会議が決めた「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」に基づくものです。
入管庁の概要資料は、対応策のうち次の2つの施策を挙げています。外国人雇用状況届出を使って複数の勤務先で働く留学生を特定し、教育機関と連携して実態を把握すること(施策番号31)。資格外活動の許可と管理のあり方を検討すること(施策番号33)。
よくある質問
独学で日本語を勉強しました。入学できますか?
独学でも、試験の証明書か学校の面接でA1相当以上と確認されれば、日本語能力の確認は満たします。入管庁のQ&Aは、面接で確認できた場合、150時間以上の学習歴は不要としています。
夏休みなどの長期休業中は、何時間まで働けますか?
1日8時間以内です。学校の長期休業期間は、週28時間以内に代えて、1日8時間以内のアルバイトが認められています。
日本語学校を出て専門学校に進学するときも、A1の確認ですか?
別の基準です。専修学校・各種学校に入学する場合は、日本語学校の留学のための課程で1年以上教育を受けたこと、試験で日本語能力を証明したことなどのどれかを示します。試験で示す場合は、日本語能力試験N2以上などが必要です。
まとめ
留学ビザで日本語学校に入学する人の日本語能力は、試験の証明書か学校の面接で確認することが必須になりました。変更・更新は2026年7月1日以降の申請、認定は2026年10月以降に入学する人の申請から適用されています。同じ学校に在籍したまま更新する方は、各種確認書を出す必要がありません。
アルバイトは、日本語学校が3か月に1度、勤務先と毎日の時間を確認しています。これから入学する方は試験か面接のどちらで確認するかを学校と決め、在学中の方はすべての勤務先の時間を毎日記録しておいてください。
参考資料
- 出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」(2026年4月)
- 出入国在留管理庁「在留資格「留学」に係る適正化について(概要資料)」(2026年4月)
- 出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについてのQ&A」(令和8年5月19日現在)
- 出入国在留管理庁「別表掲載国・地域」
- 出入国在留管理庁「在留資格「留学」」(提出書類一覧表、各種確認書、申請に当たっての留意事項)
- 出入国在留管理庁「日本語教育機関への入学をお考えのみなさまへ」
- 出入国在留管理庁「教育機関の選定について」(令和7年4月17日更新)
- 出入国在留管理庁「資格外活動許可について」
- 出入国在留管理庁「「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について」
- 出入国在留管理庁「所属(活動)機関に関する届出」





