※この記事は、2026年10月9日時点の法令と出入国在留管理庁(入管庁)の公表資料に基づいています。
入管法の改正と在留資格の運用の主な変更は、2026年1月から2027年4月1日にかけて、時期を分けて始まります。2026年10月9日時点で、在留手数料の改定や、技術・人文知識・国際業務の添付書類の追加は始まっています。育成就労制度、永住者の在留資格の取消し、不法就労助長罪の罰則引上げは、2027年4月1日からです。
この記事は、いつ・誰に・何が変わるかの一覧です。各テーマの詳しい説明は、リンク先の記事に任せています。
目次
2026年に始まった変更の一覧
2026年の変更は、2026年10月9日時点ですべて始まっています。表の日付は、施行日か、新しい扱いが適用される申請の基準日です。
| いつから | 何が変わったか | 関係する人 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 2026年1月1日 | 改正行政書士法の施行 | 申請書類の作成を外部に任せている企業 | 施行済み |
| 2026年3月9日の申請分から | 技術・人文知識・国際業務:派遣形態で働く場合の提出書類 | 派遣元・派遣先の企業 | 運用開始済み |
| 2026年4月1日 | 企業内転勤:カテゴリー3・4の提出書類 | 関連会社などから転勤者を受け入れる企業 | 運用開始済み |
| 2026年4月1日 | 帰化の審査の見直し | 帰化を申請する人 | 運用開始済み |
| 2026年4月13日 | 特定技能「外食業分野」:在留資格認定証明書の交付の一時停止 | 外食業の受入れ企業 | 停止が続いている |
| 2026年4月15日以降の申請から | 技術・人文知識・国際業務:カテゴリー3・4の添付書類の追加 | カテゴリー3・4の企業 | 運用開始済み |
| 2026年6月14日 | 特定在留カード(在留カードとマイナンバーカードの一体化) | 中長期在留者 | 施行済み |
| 2026年7月1日以降の申請から(変更・更新)。認定は2026年10月以降に入学する人の申請から | 留学:日本語教育機関に入学する人の日本語能力の確認方法 | 日本語教育機関、留学生 | 運用開始済み |
| 2026年10月1日以降に受け付けられた申請から | 在留手数料の改定 | 更新・変更・永住許可を受ける人、費用を負担する企業 | 施行済み |
| 2026年10月1日 | 永住許可に関するガイドラインの改定 | 永住許可を申請する人 | 改定済み(全体の適用は2027年4月1日以降の申請から) |
各行の根拠は、下の各節の出典に示しています。
2027年以降に始まる変更の一覧
2027年4月1日に、育成就労制度、永住者の在留資格の取消し、不法就労助長罪の罰則引上げが同時に始まります。この3つの根拠は、令和6年法律第60号です。
| いつから | 何が変わるか | 関係する人 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 2027年3月31日 | 在留期間「3年」での永住許可申請の扱いが、この日までの申請と翌日以降の申請で分かれる | 在留期間3年で永住許可を申請する人 | 基準日の前 |
| 2027年4月1日以降の申請から | 改定後の永住許可ガイドラインの全体が適用される | 永住許可を申請する人 | 適用前(収入・公共の負担の2項目は、2026年4月1日以降に申請し10月1日時点で審査中の案件に適用) |
| 2027年4月1日 | 育成就労制度の開始、特定技能1号の支援の委託先の限定 | 技能実習・特定技能の受入れ企業、監理団体 | 施行前(施行日前の申請は受付中) |
| 2027年4月1日 | 永住者の在留資格の取消事由の追加 | 永住者 | 施行前(ガイドラインは公表済み) |
| 2027年4月1日 | 不法就労助長罪の罰則引上げ | 外国人を雇用する企業 | 施行前 |
| 2029年3月31日までの政令で定める日 | JESTA(電子渡航認証制度)の創設 | 査証免除で短期滞在する人、運送業者 | 施行前(日は示されていない) |
状態は2026年10月9日時点のものです。
根拠になっている3つの法律
法律の改正による変更は、3つの法律に分かれています。番号が近く、施行日を取り違えやすいので、表で確かめてください。
| 法律 | 主な内容 | 施行日 |
|---|---|---|
| 令和6年法律第59号 | 在留カードとマイナンバーカードの一体化 | 2026年6月14日(一部の規定を除く) |
| 令和6年法律第60号 | 育成就労制度の創設、特定技能の適正化、不法就労助長罪の罰則引上げ、永住許可制度の適正化 | 2027年4月1日(一部の規定を除く) |
| 令和8年法律第32号 | 在留手数料の上限額の引上げ、JESTAの創設 | 手数料は2026年10月1日、JESTAは2029年3月31日までの政令で定める日 |
出典:出入国在留管理庁「令和6年入管法等改正について」「令和8年入管法等改正法について」
すべての在留資格に関係する変更
在留手数料の改定と特定在留カードは、在留資格の種類を問わず関係します。
在留手数料の改定
在留期間の更新と在留資格の変更の手数料は、許可された在留期間に応じて、窓口で10,000円〜75,000円になりました。永住許可は200,000円です。
新しい金額がかかるのは、2026年10月1日以降に受け付けられた申請です。9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月1日以降でも改定前の金額です。区分ごとの金額は、在留手数料の金額表にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」
特定在留カード
在留カードにマイナンバーカードの機能を加えた「特定在留カード」の運用が、2026年6月14日に始まりました。取得は任意で、在留カードとマイナンバーカードを2枚持ち続けることもできます。
出典:出入国在留管理庁「特定在留カード交付申請について」
永住に関係する変更
永住は、許可の審査の考え方(ガイドライン)が2026年10月1日に改定され、取消しの制度が2027年4月1日に始まります。
永住許可に関するガイドラインの改定
改定後のガイドラインは、2027年4月1日以降の申請から適用されます。ただし、収入と「公共の負担とならないこと」の2項目は、2026年4月1日以降に申請し、10月1日時点で審査中の案件にも適用されます。改定の中身は、永住許可ガイドラインの改定内容にまとめています。
在留期間「3年」での永住許可申請
在留期間「3年」を持つ人は、2027年3月31日までの申請であれば、「最長の在留期間をもって在留している」ものとして扱われます。2027年4月1日以降の申請でこの扱いを受けられるのは、条件をすべて満たす場合に限られます。条件は、在留期間3年の経過措置で説明しています。
出典:出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」第6、注4
永住者の在留資格の取消し
2027年4月1日から、永住者の在留資格を取り消すことができる理由(取消事由)が加わります。入管法上の義務を守らないこと、故意に税金や社会保険料を支払わないこと、特定の犯罪で拘禁刑を受けたことの3つです。
当てはまっても、引き続き在留することが適当でない場合を除き、法務大臣が職権で別の在留資格に変更します。対象になる例は、永住者の在留資格の取消しにまとめています。
出典:出入国在留管理庁「永住者の在留資格の取消しに関するガイドライン」第1、第4
技術・人文知識・国際業務と企業内転勤に関係する変更
どちらも法律の改正ではなく、申請のときに出す書類の変更で、2026年3月〜4月に始まっています。技術・人文知識・国際業務(技人国)の要件の全体は、技人国の全体像で説明しています。
技人国:カテゴリー3・4の添付書類
2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3または4に当たる企業は、添付書類が2つ増えました。カテゴリーは、所属機関(勤務先)を1〜4に分けた区分です。
増えたのは、所属機関の代表者に関する申告書と、言語能力を示す資料です。後者は、主に言語能力を使って対人業務などに就く場合に、業務で使う言語がCEFR・B2相当であることを示します。対象の業務は、技人国の言語能力の証明資料にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」お知らせ
技人国:派遣形態で働く場合
2026年3月9日の申請分から、派遣形態で働く場合の提出書類が変わりました。派遣元と派遣先それぞれの誓約書、労働条件通知書、労働者派遣個別契約書などを出します。
申請の時点で派遣先が決まっていないと、許可を受けられません。採用直後の研修の後に派遣先が決まる場合の扱いは、技人国の派遣形態の取扱いで説明しています。
出典:出入国在留管理庁「申請人が派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(令和8年7月)
企業内転勤:カテゴリー3・4の提出書類
2026年4月1日から、カテゴリー3・4の提出書類の一覧が変わりました。転勤前に勤務していた事業所の存在を示す資料として、公的機関が発行した法人登記の資料などが加わっています。追加された書類は、企業内転勤の提出書類にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「在留資格「企業内転勤」の提出書類の変更について(令和8年4月1日運用開始)」
特定技能・育成就労に関係する変更
外食業分野の特定技能は在留資格認定証明書の交付が止まっており、育成就労制度は2027年4月1日に始まります。特定技能の制度の全体は、特定技能の全体像で説明しています。
特定技能「外食業分野」
入管庁は2026年4月13日、外食業分野の在留資格認定証明書(海外から呼び寄せるときの証明書)の交付を一時的に止めました。在留者数が、受入れ見込数(上限の5万人)を超えると見込まれたためです。
同じ日以降に受理された特定技能1号(外食業分野)への在留資格変更許可申請は、原則として不許可です。外食業分野の中での転職に伴う申請と、在留期間の更新は、通常どおり審査されます。
入管庁が2026年9月10日に掲載した審査状況でも、停止は続いています。例外に当たる人は、特定技能「外食業分野」の受入れ上限の運用にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」
育成就労制度
育成就労は、技能実習に代わる在留資格で、人材の育成と確保を目的とします。2027年4月1日の時点で来日している技能実習生は、引き続き技能実習を続けられます。
同じ日に、特定技能1号の支援を外部に委託する場合の委託先が、登録支援機関に限られます。支援の一部をすでに登録支援機関以外に委託している企業には、経過措置があります。施行日前の申請は、監理支援機関の許可が2026年4月15日から、育成就労計画の認定が2026年9月1日から受け付けられています。受入れの要件は、育成就労制度の全体像にまとめています。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」Q3、Q78
外国人を雇用する企業に関係する変更
不法就労助長罪の罰則は、2027年4月1日以降、5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金に引き上げられます。
不法就労助長罪の罰則引上げ
2026年10月9日時点の罰則は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方です(入管法第73条の2第1項)。引上げを定めたのは、令和6年法律第60号です。対象になる行為と、雇用するときの確認は、不法就労助長罪で説明しています。
出典:出入国在留管理庁「不法滞在者ゼロプラン強力推進パッケージの解説」脚注14
改正行政書士法
行政書士または行政書士法人でない者は、官公署に出す書類の作成を業として行えません(他の法律に定めがある場合などを除く)。2026年1月1日施行の改正で、この規定に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」の文言が加わり、法人にも罰金刑を科す規定が整えられました。在留資格の申請書類との関係は、行政書士法の改正にまとめています。
出典:総務省「行政書士法の一部を改正する法律要綱」
留学・帰化・短期滞在に関係する変更
留学と帰化の見直しは、2026年に始まっています。査証(ビザ)免除で短期滞在する人などを入国前に認証するJESTAは、施行日が示されていません(2026年10月9日時点)。
留学:日本語教育機関に入学する人の日本語能力の確認
日本語教育機関に入学する人の日本語能力は、試験の証明書か面接で確認することが必須になりました。在留資格の変更と在留期間の更新は、2026年7月1日以降の申請から適用されています。在留資格認定証明書は、2026年10月以降に入学する学生の申請からです。
教育機関は、留学生のアルバイト(資格外活動)の状況を3か月に1度確認することも求められています。対象と例外は、留学の運用見直しにまとめています。
出典:出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」
帰化の審査
法務大臣は2026年3月27日の会見で、4月1日から帰化の審査を見直すと発表しました。原則として10年以上在留していることを必要とし、税金や社会保険料の納付状況を確認する期間を延ばす内容です。国籍法が定める5年以上の住所条件は、前提として変わっていません。
出典:法務省「法務大臣閣議後記者会見の概要(令和8年3月27日)」
まとめ
2026年の変更は、在留手数料の改定を含めて、すべて始まっています。2027年4月1日には、育成就労制度、永住者の在留資格の取消し、不法就労助長罪の罰則引上げが始まります。改定後の永住許可ガイドラインも、同じ日以降の申請から全体が適用されます。
まずは一覧の「関係する人」で、自社や自分に当てはまる行を確かめてください。そのうえでリンク先の記事を読むと、要件と必要な書類を確認できます。雇用している外国人の在留資格ごとに何が関係するかは、就労ビザに関するご相談で一緒に確認します。
参考資料
- 出入国在留管理庁「令和6年入管法等改正について」
- 出入国在留管理庁「改正法の概要(育成就労制度の創設等)」
- 出入国在留管理庁「令和8年入管法等改正法について」
- 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」(リーフレットを含む)
- 出入国在留管理庁「特定在留カード交付申請について」
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」
- 出入国在留管理庁「永住者の在留資格の取消しに関するガイドラインについて」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「在留資格「技術・人文知識・国際業務」」
- 出入国在留管理庁「申請人が派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(2026年7月)
- 出入国在留管理庁「在留資格「企業内転勤」の提出書類の変更について」(2026年4月1日運用開始)
- 出入国在留管理庁「特定技能「外食業分野」における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)
- 出入国在留管理庁「特定技能「外食業分野」における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(2026年4月13日)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」
- 出入国在留管理庁「不法滞在者ゼロプラン強力推進パッケージの解説」
- 出入国在留管理庁「日本語教育機関に入学する者に係る運用の一部見直しについて」
- 法務省「法務大臣閣議後記者会見の概要(令和8年3月27日)」
- 総務省「行政書士法の一部を改正する法律要綱」
- 出入国管理及び難民認定法 第67条、第73条の2(現行)、第22条の4第1項第8号・第9号、第22条の6(令和6年法律第60号による改正後。2027年4月1日施行。現行の条文とは号の番号が異なります)(e-Gov法令検索)
- 行政書士法 第1条の3、第19条第1項、第23条の3(e-Gov法令検索)




